毎日の園や学校への送り迎えは、ただ歩くだけでなく、お子さまと遊びや会話を楽しむことで、自然に発達を促したり、安心感を育む大切なひとときになります。お子さまも日々の生活の中で、知らず知らずのうちにストレスや緊張を感じていることもあります。
「今日は何をして遊んだの?」「宿題はやったの?」と確認するよりも、「空がきれいだね」「風が涼しくなったね」など、何気ない会話をすることが、気持ちをほぐすきっかけになることも。
今回の記事では、看護師ナニーが安全を最優先にしながら日々の送迎で実践している工夫と、ご家庭でも取り入れやすいアイディアをお伝えします。
ほんの数分のやりとりでも、お子さまとの距離がぐっと近づくきっかけになりますので、日常のヒントとしてぜひ活用してみてください。
contents
ナニーおすすめ発達遊び
行き帰りの道でできる“発見あそび”
対象年齢:乳児〜小学校低学年
送迎の時間を、ただの移動ではなく“遊びと学びのひととき”に変えてくれるのが「発見あそび」です。道の途中でテーマを決めて、「赤い車を探してみよう」「ねこを見つけたら教えてね」と声をかけるだけで、ぐっと楽しい時間になります。
乳児(ベビーカーや抱っこ)
「今日は風が涼しいね」「大きなトラックが通ったね」と、周囲で起こる出来事を実況するように話しかけるだけで十分。言葉のリズムや親しみやすい声かけが、乳児にとって心地よい刺激になります。
幼児
「赤い車を見つけたら教えてね!」といった“ちょっとしたミッション形式”にすると夢中に。達成感も味わえるので、歩く時間が楽しいチャレンジになります。
会話を広げるポイント
見つけたものから自然に話題を広げてみましょう。たとえば犬を見つけたら「わんちゃん、何してるのかな?」「お家で飼うならどんな動物がいい?」と問いかけると、子どもの想像力や会話がどんどん広がっていきます。
送迎の時間に“ちょっとした遊び心”を取り入れるだけで、子どもにとっては発見と対話の楽しいひとときに変わります。
「しりとりウォーク」で言葉あそび
対象年齢:幼児後半〜小学校低学年(4〜8歳頃)

お散歩や通学路で気軽にできる「しりとり」は、移動の時間を楽しくするだけでなく、言葉の力を伸ばすきっかけにもなります。
幼児
まだ語彙が少ない時期は「果物しりとり」や「動物しりとり」など、ジャンルを決めてシンプルに遊ぶのがおすすめです。身近な言葉に触れながら楽しめます。
小学生
語彙が増えてきたら「3文字しばり」や「学校で習った漢字しりとり」など、ルールを少し工夫すると盛り上がります。考える力も自然と育ちます。
しりとりをさらに楽しむコツ
「その言葉で文を作ってみよう!」と提案すると、子どもの発想力や表現力がぐんと広がります。たとえば「りんご」なら「りんごを食べたら元気が出た!」といった具合に、会話が物語のように発展していきます。
歩きながらの「しりとりウォーク」は、言葉遊びと運動を楽しめる一石二鳥の時間になります。
「お話しさんぽ」でコミュニケーション能力を育む
対象年齢:年長〜小学生
送迎の道すがら交わす会話は、安心できる時間になります。
ただし「今日は何をしたの?」という質問は、子どもにとって答えるのが意外と難しいものです。一日の出来事を順序立てて思い出すことは小学生でも大変ですし、低学年のうちは特に、抽象的な質問ではどこから話していいのかわからなくなってしまいます。そのため「わかんない」「べつに」と返ってくるのは自然なことなのです。
そこでおすすめしたいのが、答えやすく、会話が広がる質問。
「今日はどんなことが楽しかった?」「お友達とどんなお話をしたの?」といったポジティブな問いかけは、子どもに“話す楽しさ”や“大人に受け止めてもらえる安心感”をもたらします。さらに「今日のお弁当には何が入っていた?」「校庭で遊んだ?」など、具体的でイメージしやすい質問を加えると、会話がぐっと続きやすくなります。
また、質問ばかりではなく、大人のほうから体験を共有するのも効果的です。たとえば「お迎えの途中で赤い花が咲いていたよ。今日は学校でどんなものを見つけた?」と話すと、子どもは自然に自分の体験を思い出して答えやすくなります。
歩きながらの何気ないやり取りは、学校や園で張りつめていた気持ちをゆるめ、帰宅後のリラックスにつながります。「お話しさんぽ」は、宿題や予定を確認する時間以上に、子どもが安心して“ただ話せる”大切なひとときになるのです。
安全を学ぶ「交通マナーごっこ」
対象年齢:幼児〜小学生

幼児向け
信号待ちのときに「赤は止まる、青は進むね!」とクイズ形式で確認すると、遊びながらルールが身につきます。
小学生向け
「横断歩道を渡るときは、必ず左右を見てから渡ろう」など、実際の動作を一緒に確認しながら練習することで、実践的な理解につながります。
理解を深めるポイント
「どうして赤は止まると思う?」と理由を考えてもらうと、ただ覚えるだけでなく「事故を防ぐため」という意味を自分の言葉で理解できます。
交通マナーは、一度覚えたら一生役立つ大切なルールです。日常の中で繰り返し確認していくことで、安全に過ごす力が自然と身についていきます。
ナニーだからできる「送迎の工夫」
忙しい朝夕の送迎は、ただの移動時間ではありません。お子さまと関わる大切なひとときです。
ポピンズ「送迎サービス」では、ナニーがお忙しいお父様・お母様に代わり、安全面に十分配慮しながら、道中での発達あそびや会話を通して、幼稚園や小学校の行き帰りを“学びと安心の時間”に変えることができます。
1日の中の数時間からでも、お子さまの成長を支えるお仕事を始めてみませんか?未経験の方でも研修制度があるので安心ですし、子育て経験も大きな強みとして活かせます。送迎サービスは朝や夕方の短時間のご依頼が多いので、ライフスタイルに合わせて柔軟に働けます。
あなたの関わりが、お子さまの日常をより豊かにしていきます。
まとめ
送迎の時間は、移動するだけではなく、工夫次第でお子さまの発達を支えたり、ストレスを和らげる大切なコミュニケーションの時間になります。
ご家族もナニーも安全第一を大前提に、無理のない範囲で遊びを取り入れ、楽しい送迎時間を過ごしましょう。ポピンズナニーのお仕事にご興味のある方は、こちらをご覧ください→

この記事を書いた人

- Naoka
- 看護師、保育士、養護教諭の資格を持つナニーとして活動しています。これまで保育園や小学校、放課後デイサービスなど、さまざまな現場で経験を積んできました。現在ナニーのお仕事をしながら、療育施設にて自閉症スペクトラム症のお子さまたちの支援に取り組んでいます。