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FPが解説!ポピンズのナニーさんなら社会保険に加入して安定した働き方も可能です

2025.03.27
  • ナニー
  • 給料・収入

ポピンズナニーサービスのナニーさんたちはさまざまな働き方をされています。しっかりフルタイムで働いている方から、スキマ時間を使って副業として働いている方まで、ご家庭やご自分の時間を大切にしながら働くことができるのです。株式会社ポピンズファミリーケアでは、ナニーとして働く方々に安心して働ける環境を提供するため、特定の条件を満たすナニーさんには社会保険への加入をサポートしています。この記事では、ポピンズナニーサービスの社会保険加入の条件、社会保険に加入するメリットについてファイナンシャルプランナーの視点から詳しくご紹介します。

社会保険とは

まず社会保険とは、病気やけが、出産、死亡、老齢、障害、失業などリスクに備えるための公的保険制度です。会社の従業員や一定条件を満たしたパート・アルバイトの加入が義務付けられています。

社会保険という言葉は知っていても、詳しい内容までは知らないという方も多いかもしれません。社会保険は「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5種類の保険の総称です。各々の保険で使えるサービスは異なります。社会保険に加入しているにもかかわらず、使える公的サービスを最大限に活用していない場合は非常にもったいないので、それぞれの特徴を知っておくことがとても大切です。

社会保険の簡単な内容と、使えるサービスの一例をまとめました。

健康保険病気やケガ、出産などに備えるための保険(傷病手当金、出産手当金、出産育児一時金、埋葬料、高額療養費など)
厚生年金保険老後や障害、死亡などに備えるための年金制度(老齢年金、障害年金、遺族年金などの年金給付)
介護保険要介護状態や要支援状態になった際に、介護サービスを利用するための保険(介護手当が市区町村から支給)
雇用保険失業や育児、介護などに備えるための保険(失業手当、育児休業給付金、介護休業給付金)
労災保険業務上または通勤中に発生したケガや病気、障害、死亡などに備えるための保険。全額を事業主が負担する。(療養給付、休業給付、障害給付、遺族給付)

これらの保険料は、健康保険や厚生年金保険は企業と従業員で折半して負担します。雇用保険は企業と従業員で負担しますが、企業の方が負担割合が多いです。労災保険は、全額企業が負担します。

2024年10月から社会保険適用が拡大!

2024年10月から社会保険の適用が拡大されました。この変更で、従業員数が51人以上の企業では、パートやアルバイトでも社会保険に加入することができるようになりました。これにより、パートやアルバイトの方は将来の年金受給額が増え、傷病手当金などの手当を受け取ることができるため、年金や医療保障が充実し、老後や病気の時の経済的不安が軽減され、より安心して生活できるようになります。

社会保険加入の対象者

以下の4つの条件に当てはまる人は、法律上、社会保険に加入する対象になります。

  • 週の勤務時間が20時間以上
  • 給与が月額88,000円以上
  • 2か月を超えて働く予定がある
  • 学生ではない

ポピンズのナニーさんが社会保険に入れる条件は?

ポピンズナニーサービスでは、月80時間を超えて稼働していただける方は、「直接雇用ナニー」として社会保険に加入いただけます。「直接雇用ナニー」は、月80時間以上、100時間以上、120時間以上稼働の「アルバイトナニー」と、週5日のフルタイム勤務の「契約社員ナニー」の働き方が選べ、いずれも社会保険に加入できます。もちろん、短時間から無理なく始めたいという方は社会保険加入なしの業務委託契約も選べます。

※直接雇用ナニーの方は主に23区内、0,1,2歳児対象の居宅保育園事業に従事していただきます。

※はじめは業務委託契約で少しずつお世話に入り、3か月後に直接雇用に切り替える働き方をお薦めしています。

社会保険に加入するメリットとデメリット

ここで社会保険に加入するメリットとデメリットをご紹介します。加入する前にメリット・デメリットをしっかり理解し、自分にとって最適な方法を検討しましょう。

社会保険に加入するメリット

  1. 国民健康保険に加入しなくていい

会社に所属していない人や扶養に入っていない人は全員加入しないといけない国民健康保険。国民健康保険の保険料は、加入者の所得や家族構成、年齢によって異なります。国民健康保険は通常1年分の保険料を10回に分けて支払うため、支払いに手間がかかりますが、社会保険に加入すれば給料から保険料が天引きされるため、支払いの負担が軽減できます。

  1. 予期せぬ病気やけがで働けなくなった時や出産時に手当がもらえる

健康保険に加入することで、病気やけがで一定期間以上仕事を休む場合にもらえる傷病手当金や子どもが生まれた時にもらえる出産一時金、出産で仕事を休む時にもらえる出産手当金が受け取れます。出産手当金は、対象者が社会保険に入っていることが条件となっているため、扶養内だと受け取ることができません。このような手厚い保障を受けられるようになるのは大きなメリットだと思います。

  1. 将来受け取れる年金が増える

社会保険に加入すると国民年金から厚生年金に切り替わります。これにより、国民年金に厚生年金分が上乗せされるため、将来受け取る年金額が増えることになります。また、国民年金は全額自分で負担しないといけませんが、厚生年金の場合は保険料が会社と折半になるので、今までより保険料の負担が減る可能性があります。

  1. 出産・育児休暇や仕事を失った場合に手当金がもらえる

雇用保険に加入すると、会社を辞めた人がもらえる失業手当や育児で仕事を休むときにもらえる育休手当(育児休業給付金)、家族の介護のために仕事を一時的に休む時にもらえる介護手当(介護休業給付金)などの給付の保障があります。もしもの時に役立つ保険になること間違いありません。

  1. 生活が安定して、仕事に集中できる

社会保険の加入により、医療や年金、失業時の支援など、生活の安定が図られます。ナニーさんが安心して仕事に集中できる環境を整えることができるでしょう。

社会保険のデメリット

  1. 毎月の手取り額が減る

毎月給料から保険料が天引きされるため、手取り額が減ってしまいます。とくに、今まで扶養されていた人は、収入の額によって扶養の範囲で働いていたときよりも手取り額が減ってしまう可能性があります。

  1. 扶養控除がもらえなくなる可能性がある

現在扶養に入っている人は、新たに社会保険料が発生するうえに、配偶者の会社で支払われている家族手当や配偶者手当の対象外となる可能性があります。その結果、世帯全体での税負担が増える可能性も考えられます。

  1. 扶養から外れる手続きが必要

家族の健康保険の被保険者だった場合は、扶養から外れる手続きをする必要があります。

社会保険に入るのにおすすめな人

これまで社会保険に加入するメリットとデメリットをご紹介してきました。では、どんな人が社会保険に入るのがいいのでしょうか?

FP2級を持つ私が考える社会保険に加入するのにおすすめな人は以下の項目に当てはまる人です。

  • 今より保障を手厚くして安心して働きたい
  • 老後の年金が今より多くほしい
  • 万が一働けなくなったときに手厚い保障がほしい
  • 扶養内など気にせずにたくさん働いて稼ぎたい

社会保険は将来に備えた公的な”保険”です。ご自身の理想的な働き方や家庭の状況に合わせて、社会保険に加入するかどうか検討するのが良いでしょう。

厚生労働省のホームページでは、社会保険加入による手取りシミュレーションを行うことができます。月額の給料を入力すれば、簡単に月額の手取り額をシミュレーションで把握できます。また、社会保険に加入した場合の年金受給予定額もシミュレーションすることができるので、ぜひ活用してみてください。

まとめ

ポピンズナニーサービスでは、「働く女性の支援」をミッションに掲げ、ナニーさんにも安心して働ける環境を提供しています。一般的に「社会保険に入るより扶養内で働いていた方がお得」という意見もよく聞きますが、実はこのように社会保険に加入することで得られるメリットはたくさんあります。社会保険に入るかどうか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にして前向きに検討してみてください。

多様な働き方も叶う!ナニーにご興味がある方はこちらをご覧ください→

参考URL:

https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/koujirei/jugyouin

https://www.gov-online.go.jp/article/202408/entry-6338.html

https://www.ntt.com/business/services/application/smartworkstyle/smartgo-staple/lp/article-cs92

この記事を書いた人

Sawa
看護師とFP2級の資格を保有しています。ポピンズでのナニー経験を経て、アメリカで1歳と9歳のベビーシッターを1年間していました。趣味は海外旅行と株式投資を中心とした資産形成です。看護、保育、お金に関する知識と経験を活かして多様な視点から記事を執筆しています。

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