イギリスの幼児教育は日本とどう違う?ナニーの役割まで徹底解説
- ナニー
- 教育

イギリスの幼児教育の概要
幼児教育の対象年齢と基本的な制度
イギリスでは、0歳から5歳までの子どもを対象に幼児教育が行われており、特に3~5歳児への教育が充実しています。この年齢の子どもたちは「Early Years」と呼ばれ、就学前の大切な基盤を築く時期です。
イギリス独自の「Early Years Foundation Stage(EYFS)」は、保育と教育を統一的に提供し、子どもの健やかな成長と就学準備をサポートします。カリキュラムは、子どもの社会性、身体の発達、コミュニケーション能力をバランスよく育む内容が特徴的です。さらに、3~4歳の子どもには週15時間、公費で幼児教育を受けられる仕組みが整っています。これにより、家庭の経済状況にかかわらず質の高い教育を受けられるのが大きな強みです。
イギリスにおける就学前教育の位置づけ
幼児教育はイギリスの義務教育を支える基盤として位置づけられています。特に「遊び」を通じた学びが重視されており、子どもが興味を持つ活動を通じて、好奇心や社会性を自然に育てる仕組みが取り入れられています。このような教育は、子どもの自己肯定感や問題解決能力を向上させ、義務教育へのスムーズな移行を可能にしています。
イギリスの幼児教育の特徴
EYFS(Early Years Foundation Stage)で定められた幼児教育の基準
EYFSは、子どもの発達段階に応じた個別的なアプローチと、全人的な成長を促進する基準として広く認識されています。カリキュラムは、以下の7つの領域で構成されます。
・基礎領域:コミュニケーションと言語、身体的発達、人間的・社会的・情緒的発達
・特定領域:リテラシー(読み・書き)、算数、事物の理解、表現芸術とデザイン
このバランスの取れたカリキュラムによって、子どもの多面的な成長を支えています。
5歳で小学校に入学する背景
イギリスでは、5歳になる年の9月に小学校が始まることが一般的です。
そこで、4歳児を対象とした「レセプションクラス」があり、遊びを中心としたプログラムで学びへの意欲を育成します。これにより、5歳からの初等教育への移行が円滑になります。
自主性と個性を重視したカリキュラム
イギリスの幼児教育は、子どもの自主性と個性を大切にしたアプローチが特徴的です。EYFSを基盤にしながら、教育者は各家庭のニーズや子どもの興味に合わせた活動を設定します。そして、自然観察やアート活動などを通じて、子どもの自発的に学ぶ意欲を引き出します。
また、保護者と教育者の連携が重視され、家庭と教育現場が一体となって子どもの成長を支える文化が根付いています。
日本の幼児教育との違い
就学年齢と教育方針の違い
イギリスでは、5歳になる年の9月から小学校に通うのに対し、日本では7歳になる年の4月からスタートします。この1年の差が教育内容やアプローチにも影響を与えています。イギリスは遊びを通じて自主性を育むカリキュラムが特徴である一方、日本は集団行動を通じて社会性を学ぶという方針が中心です。
保護者の関与と家庭での教育サポート
イギリスでは保護者が幼児教育に積極的に関与し、読書や家庭での課題を通じて子どもの学びをサポートします。また、ナニーを利用する家庭も多く、家庭内での個別的なケアや教育支援が一般的です。日本では家庭学習が主流で、家庭が教育を補助する形が多いのが特徴的です。
小学校進学前の学びと日本独自の文化
イギリスは、基礎学力を養いながら自主性を尊重した教育を重視しますが、日本は季節行事や伝統文化を通じて、社会性や集団意識を育む教育に力を入れています。ひな祭りや七夕など、文化的価値観を体験する機会が豊富です。
イギリスの幼児教育でナニーが果たす役割

イギリス家庭でナニーが一般的な理由とその背景
イギリスでは、共働き家庭の増加や幼児期の教育重視のニーズにより、ナニーが広く普及しています。歴史的には上流階級の家庭で発展したナニー文化ですが、現代では広く一般的に教育的支援も担う重要な役割を果たしています。
ナニーが幼児教育にもたらす影響
ナニーは個別に教育のサポートをし、子どもの心理的な安定を促します。子どもは安心感を持つことで、学びの意欲が高まり、遊びや日常生活を通じて発達が促進されます。保育施設では難しい柔軟性がナニーの強みです。
家庭環境と教育の多様化を支えるナニー制度
イギリスのナニー制度は、家庭の多様なニーズに対応し、バイリンガル教育や文化的背景に合わせたサポートも可能です。多文化家庭や国際的な環境で育つ子どもたちにとって、ナニーは教育の重要な担い手です。
日本におけるナニー利用の普及と現状
日本の家庭でナニー利用が増えている背景
近年、日本の家庭でナニーの利用が増加している背景には、共働き家庭の増加や育児環境の多様化により、家事や育児をサポートするための外部サービスの需要が高まっていることが挙げられます。
また、育児のスタイルも多様化しており、親が仕事に専念しながら子どもの教育やケアを充実させたいと考える家庭が増えています。
このような背景から、個別ケアと柔軟性を兼ね備えたナニーが、都市部を中心に注目を集めるようになってきています。
幼児教育と家庭サポートの新しい形としてのナニー
日本ではポピンズファミリーケアなど、教育を重視したナニーサービスが普及しつつあります。これにより、家庭ごとのニーズに合わせた教育・育児の一体的な支援が実現可能となっていくでしょう。
ナニーは家庭内での教育とケアを一体化させる新しい形の支援として、日本の育児環境における重要な選択肢となっていきます。
まとめ
ナニーがもたらす教育サポートの可能性
ナニーは、子どもの個性や発達のペースに合わせたサポートが可能で、家庭教育をきめ細かく支えます。日本でもポピンズファミリーケアのようなナニーサービスが注目されており、育児環境の新しい選択肢として期待されています。
ポピンズナニーサービスは、イギリスの中でも最高峰とされるナニー養成のための専門大学ノーランド・カレッジと30年前から提携し、その乳幼児教育のノウハウを取り入れた研修を行っています。ノーランド・カレッジのプログラムを取り入れた研修では、知識・教養・技術・人格など、あらゆる面において最高水準のナニーを育成しています。
お子さまの発達に寄与するお仕事を志す方は、ぜひポピンズファミリーケアでナニーとしてのキャリアを考えてみてはいかがでしょうか。詳しくはこちらをご覧ください→

【参考文献】
・土井貴子 「イギリスの幼児教育カリキュラムと質保証」
https://hijiyama-u.repo.nii.ac.jp/record/1075/files/44-3.pdf
・太田亜由美 「比較考察 イギリス、ニュージーランド、オーストラリアにおける普遍的就学前教育の展開」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikatsukeizaigaku/37/0/37_KJ00008637149/_pdf
・中村勝美 「イギリスにおける保育カリキュラムについて―乳幼児基礎段階(EYFS)を中心に―」
https://hju.repo.nii.ac.jp/record/402/files/ningenseikatsu4nakamura.pdf
すがわらみさと
この記事を書いた人

- すがわらみさと
- 1990年生まれ。四年制大学で保育・幼児教育について学び、幼稚園教諭一種免許と保育士資格を取得。卒業後は、保育園や認定こども園で約10年の勤務経験があります。現在はベビーシッターとして独立し、保育系ライターとしても執筆活動をしています。保育士やベビーシッターとしての経験と知識をもとに、わかりやすく伝える文章を書くよう心がけています。