お子様の安全を守る!ナニーが教える水筒の正しい持ち方と事故防止策
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春のおでかけシーズンが到来し、公園遊びやピクニックなど、お子様と外出する機会が増えてきます。水筒を持たせる機会も増える一方で、持ち方によっては思わぬ事故につながることがあることをご存じでしょうか?
この記事では、消費者庁の情報を基に、水筒を安全に持ち歩くためのポイントを解説し、ナニー向けニュースレターで発信している安全対策をご紹介します。お子様の安全を守るために、ぜひ参考にしてください。
消費者庁も注意喚起!水筒の持ち方による事故リスクとは?
お出かけの際、お子様が水筒を持ち歩く機会も多いかと思いますが、持ち方によっては思わぬ事故につながることがあります。特に、首や肩に掛けた状態での転倒は、内臓を損傷するなどの重大な事故につながる可能性があります。
水筒を持ち歩く子どもの転倒事故について、医療機関から寄せられた事例
- 坂道で転倒した際、斜め掛けしていた水筒が腹部に挟まり脾損傷で入院(9歳)
- 通学中に友人とかけっこをして転倒。斜め掛けの水筒が腹部に当たり、小腸破裂で緊急手術を受ける(10歳)
- 登校中に転倒し、首から提げていた水筒がお腹に挟まって強打。内臓を損傷し、膵臓および脾臓の一部を摘出する手術を受けた(7歳)
なぜ子どもは水筒による事故が起こりやすいのか?
- 転倒しやすい
子どもはバランスを崩しやすく、走ったり遊んだりする際に転びやすい傾向があります。 - 反射的に手をつく動作が難しい
転倒した際に手で支えることができず、お腹に直接衝撃が加わることがある。 - 腹部臓器の占める割合が大きい
子どもは大人に比べて腹部の臓器が大きく、外部からの衝撃を受けやすい。 - お腹周りの筋肉が未発達
大人よりも腹筋が弱いため、腹部に力が加わると内臓損傷が起こりやすい。
そのため、水筒を首や肩から掛けていると、転倒時に水筒がお腹に当たり深刻なケガを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
また、水筒の紐が首や腕に絡まる、遊具や自転車のハンドルなどに引っかかることによる、窒息や転倒の危険性も指摘されています。お子様の安全を守るため、適切な水筒の持ち運び方を実践することが大切です。
お子様に水筒を持たせる際の注意点
- 水筒はなるべくリュックに入れる
- 水筒を首や肩に掛けた状態で走らないようにする
- 遊具などで遊ぶときは、水筒を置いて遊ぶようにする
ナニーが実践する安全な水筒の持ち運び対策
では、実際の保育現場ではどのように対応しているのでしょうか? ここでは、ナニーが実践している具体的な対策をご紹介します。
水筒の適切な持ち方を習慣化する
ナニーは、水筒による事故を防ぐために、日常生活の中で自然と安全な習慣を身につけられるよう工夫しています。
- 水筒はリュックに入れる
水筒は肩に掛けるのではなく、リュックに入れることを徹底しています。年齢に応じて、「水筒はリュックに入れようね」と伝え、習慣化を促します。頼られるのが嬉しいお子様には「水筒をリュックにしまうのお願いしていい?」と声をかけたり、年齢が低いお子様には「ない、ない(しまう様子)」と言いながら見本を見せることで、楽しく学べるよう工夫しています。
- 肩掛けや斜め掛けの水筒は避ける
保護者と連携し、肩掛けタイプではなくリュック収納を推奨しています。どうしても肩掛けが必要な場合は、紐の長さを調整し、遊ぶ前には外すように伝えています。
保護者が目につかない部分に気を配るのも、ナニーの役割の一つだと考えています。
- 遊ぶときは水筒を置くことを徹底する
水筒を持って出かけた場合、公園や園庭で遊ぶ前に「遊ぶときは水筒を置こうね」と声をかけ、置く場所を決めます。遊び終わった後に「お水を飲もうね」と声をかけることで、ルールを守りながら水分補給も忘れずに行えます。
事故を防ぐための環境づくり
ナニーは、お子様が安全に過ごせるよう、事前の環境設定にも力を入れています。
- 転倒リスクの高い場所では、事前に注意喚起をする
坂道や段差の多い場所では、「ここはゆっくり歩こうね」と声をかけ、必要に応じて手をつなぎます。年齢や性格に合わせた伝え方も意識し、「そーっとそーっと歩こうね」「一緒に安全点検をお願いしてもいい?」と声をかけることで、お子様自身が前向きに安全意識を持てるよう工夫しています。
また、園庭や公園では、安全に遊べる場所を事前に確認し、安心して遊べる環境を整えます。
- 水筒のサイズやデザインを考慮する
大きすぎる水筒は転倒時の衝撃が大きくなるため、持ちやすいサイズを選ぶことが大切です。必要に応じて、保護者様と相談しながら、適切な水筒を選べるよう配慮しています。
子ども自身に安全意識を持たせる
お子様が自分で安全に水筒を持ち運べるようになるためには、ルールを守ることの大切さを、わかりやすく伝えることも重要です。
- 水筒の正しい持ち方をわかりやすく伝える
「水筒はリュックに入れると思い切り遊べるよ」「遊ぶときは水筒を置こうね」と、理由を説明しながら伝えています。言葉だけでは伝わりにくい場合もあるため、「お腹にぶつかってイタタタターってなるよ」など、表情や動きを交えて伝えることで、子どもがイメージしやすくなります。
繰り返し伝えることで、少しずつ習慣として身についていきます。
- 実践できたら積極的に褒める
ルールを守れたときには、「水筒をリュックに入れたから思い切り遊べるね!」「ナニーが言う前にできるなんてかっこいいね!」など、具体的に褒めることで、子ども自身の安全意識や自主性を高めます。
ナニー向けニュースレターで学ぶ安全対策

お子様の安全を守るためには、日々の現場での対応だけでなく、最新の知識や事例を学び続けることも大切です。ポピンズでは、ナニーとして働く方々が安心してお世話に取り組めるよう、、安全対策や保育のヒントをお届けするナニー向け「ニュースレター」を毎月発信しています。
ニュースレターでは、こんな情報を発信!
- 季節ごとのお子様の安全対策
- ナニーが実践するお世話のコツ
- 最新の保育関連ニュース
たとえば今回ご紹介した「水筒の持ち方」についても、消費者庁の情報や実際の事故事例をもとに、ナニーとしてできる具体的な対応策を取り上げています。
こうした情報を日々活用することで、ポピンズのナニーはお子様一人ひとりに寄り添い、常に自信と安心感を持ってお世話をすることができます。
この記事が皆様のお役に立ち、お子様の健康と安全を守るためのヒントになれば幸いです。ポピンズのナニーサービスについてご興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。詳しくはこちらでご案内しています→

この記事を書いた人

- 遠藤智菜美
- 2016年3年横浜国立大学経済学部卒業後、8年間営業として一般企業に勤務しました。「保育に携わりたい」という兼ねてからの想いを叶えるため、現在は保育士試験の勉強をしながらベビーシッターとして勤務をしています。地元山形県で活躍する人のインタビュー記事を作成するなど、webライターとしても活動しています。