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秋バテ防止!体調管理のための生活習慣ガイド

2024.10.28
  • 健康管理

暑かった夏も終わり、秋がやってきました。「食欲の秋」「スポーツの秋」「読書の秋」など、楽しい予定が多い秋ですが、一方で、夏の疲れが出やすい時期でもあります。体温を調節する自律神経の働きが乱れることで、体がだるくなったり、食欲が落ちたりと、いわゆる「秋バテ」と呼ばれる状態になることがあります。今回は、適切な生活習慣を築いて、親子で楽しく秋バテを防止する方法についてお教えします。

秋バテの原因は「自律神経の乱れ」と「内臓の冷え」にあり

・自律神経の乱れ

自律神経は、呼吸や内臓の動き、血液の流れなど、生命維持に欠かせない機能を司る神経です。交感神経と副交感神経がバランスを保ちながら24時間働いていますが、このバランスが急激な気温の変化などで乱れると、心身にさまざまな不調が現れます。

秋は朝晩の気温が下がり、1日の中で寒暖差が大きくなります。また、近年の気温の上昇に伴いクーラーを使う時間が増え、体温調整が追いつかないことで自律神経が乱れやすくなっています。夏の疲れが溜まったまま季節が移り変わると、その疲労が一気に表面化するというわけです。

・内臓の冷え

暑い夏の間に冷たい飲み物や食べ物を摂り過ぎてしまうと、内臓が冷えてしまいます。体が冷えると血行が悪くなり、酸素や栄養が体全体に行き渡らなくなるだけでなく、老廃物の回収も滞ってしまいます。結果として、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなるだけでなく、むくみや便秘といった症状が出ることもあります。

秋バテを防ぐために気をつけること

・栄養バランスの取れた食事

秋バテを防ぐためには、まず栄養バランスの取れた食事が重要です。食欲がないと感じるときは、胃腸が疲れているサインかもしれません。そんなときこそ、夏の疲れを回復させるために必要な栄養素を意識して摂取しましょう。

例えば、ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、疲労回復に役立ちます。豚肉や納豆、玄米などに多く含まれています。特にビタミンB1が不足すると、体内でエネルギーに変換するのが難しくなります。ビタミンB1の吸収を助けるアリシンを含む食材(にんにく、にら、ねぎ、玉ねぎ、生姜など)と一緒に摂取することもおすすめです。

ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があります。柑橘類やキウイフルーツ、パプリカなどを積極的に取り入れましょう。また、ミネラルも体調管理に欠かせません。鉄分や亜鉛を含む赤身の肉や魚介類、ほうれん草などをバランスよく摂取しましょう。

さらに、秋に旬を迎えるさつまいもや椎茸には腸内環境を整える食物繊維が豊富に含まれています。柿はフルーツの中でもトップクラスのビタミン含有量を誇ります。旬の食材は美味しく栄養価も高いので、ぜひ積極的に取り入れましょう。

また、旬の食材を食事に取り入れるということは、お子様の食育にとても良い影響があります。スーパーや八百屋に行かれる際に、店頭に並んでいる旬の野菜や食材をお子様と一緒に眺めながら、名前当てクイズをしたり、手にとって質感を確かめるなどといった会話をすると、季節を楽しく感じられると思います。自然のめぐみや四季の変化を味わいながら、是非美味しくいただきましょう。

・水分補給

涼しくなった秋でも、適切な水分補給は欠かせません。体内の水分バランスを保つために、水やお茶をこまめに摂りましょう。脱水症状が起こると、血管が収縮し、血流が悪くなるため、疲労感が増します。特に運動後やお風呂上がりには、忘れずに水分を補給することが大切です。

しかし、冷たいものを摂り過ぎると内臓が冷え、食欲が低下する原因になります。

涼しい季節には、温かい飲み物を取り入れることで体を温める効果があります。温かいスープやハーブティーなどを家族で楽しむのも良いでしょう。

規則正しい生活リズムの確立

秋バテを防ぐためには、規則正しい生活リズムを維持することが大切です。適度な運動は体力をつけ、秋バテを予防する効果があります。親子で体を動かす習慣をつくりましょう。日中にたくさん遊ぶなど、活動することで、夜はぐっすりと眠ることができ、睡眠の質も高まります。

適度な運動としては、散歩や軽いジョギング、ストレッチやヨガ、ダンスなどが効果的です。運動は自律神経の働きを高め、ストレスの軽減にも繋がります。朝と夜は比較的過ごしやすい時間が長くなるので散歩をお勧めします。

朝と夕方の散歩にはそれぞれにメリットがあります。

まず、朝の散歩です。人間は太陽の光を浴びることで、体内時計(サーカディアンリズム)がリセットされます。これにより1日の始まりを体が自然に感じとることができ、夜の眠りの質が高まると言われています。また、朝の太陽光はメラトニンの分泌を抑制し、覚醒状態を促すため、1日の活動がスムーズに行え、集中力と生産性が向上すると言われています。

次に夕方の散歩です。夕暮れ時は日中の活動が終わり、心身が疲れている時間帯です。そのような状態で、夕日を眺めたり、深呼吸をしながら歩くことにはストレスを軽減させる効果があります。

継続的な運動習慣が確立されやすく、生活リズムが整い、ストレスの軽減にもつながる散歩は始めやすい習慣ではないでしょうか? ぜひ取り組んでみてください。

また、適切な運動と同じくらい大切なのは早寝早起きの習慣です。早寝早起きを習慣づけることで、体内時計を整え、自律神経のバランスを保ちましょう。お子様には、夜更かしを避け、毎日同じ時間に寝る習慣をつけることが重要です。

・ストレス管理

ストレスは自律神経のバランスを乱し、秋バテの原因となります。適切なストレス管理も秋バテを防ぐために重要です。

リラクゼーションとして、趣味や家族との時間を楽しむことが効果的です。読書や音楽、手芸など、好きなことに没頭する時間を作りましょう。「芸術の秋」とも呼ばれる季節ですので、お子様と一緒に制作活動をしたり、美術作品に触れる機会を設けることもお勧めです。一番は親子共々楽しいな、と思えるような趣味や家族との時間を見つけることが、リラックスにつながります。

深呼吸や瞑想も、自律神経を整えるのに役立ちます。毎日数分間、静かな場所で深呼吸や瞑想を行い、心を落ち着かせる習慣を取り入れましょう。最近は親子ヨガを開催している自治体も増えてきました。一度試しに参加してみるのもいいかもしれませんね。

・服装の調整

季節の変わり目には、気温の変化に対応するために、適切な服装が必要です。秋は1日の中で気温差が大きくなるため、体が疲れやすくなります。体温調整がしやすい服装を心がけましょう。着脱しやすいカーディガンやジャケットを持ち歩き、体を温めるスカーフや靴下も活用することをおすすめします。

・自律神経を整える習慣

自律神経のバランスを整えることで、秋バテを予防することができます。

お風呂でリラックスすることは、冷たい飲み物や冷房で冷えた体を温めるのに効果的です。ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで血流が良くなり、リラックス効果が高まります。また、質の高い睡眠を得るために、お風呂は就寝の1時間前までに入ることをおすすめします。

短時間の昼寝も、疲れをリフレッシュし、自律神経のバランスを整えるのに効果的です。30分以内の昼寝をお勧めします。

まとめ

秋は過ごしやすい季節ですが、夏の疲れが出やすい時期でもあります。適切な生活習慣を整えることで、秋バテを防ぎ、元気に過ごすことができます。栄養バランスの取れた食事、規則正しい生活リズム、水分補給、ストレス管理、服装の工夫、そして自律神経を整える習慣を取り入れて、お子様と一緒に実りの秋を楽しみましょう。

この記事を書いた人

NAOKA
看護師、保育士、養護教諭の資格を持つナニーとして活動しています。これまで保育園や小学校、放課後デイサービスなど、さまざまな現場で経験を積んできました。現在ナニーのお仕事をしながら、療育施設にて自閉症スペクトラム症のお子さまたちの支援に取り組んでいます。

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