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保育士経験を次のステージへ!より柔軟で個別性の高い「ナニー」の働き方

2025.02.26

保育士として培った経験を活かしながら、より柔軟で個別性の高い働き方を実現できるのがナニーの魅力です。集団保育から個別保育へと環境を変えることで、自身の可能性を広げるだけはなく、ライフスタイルに合わせた働き方が可能になります。

株式会社ポピンズファミリーケア(以下、ポピンズ)では、世界的な名門校ノーランド・カレッジのプログラムを取り入れ、クオリティの高い教育ベビーシッターである「ナニー」を育成しています。また、ナニーとして経験を積みながら、プロフェッショナルとして求められるマインドとスキルを磨くことで、「スーパーナニー」として活躍する道も開けます。

今回は保育士からナニーに転身したスーパーナニーAさんにお話を伺いました。

新しい働き方を見つける:保育士からベビーシッターへの転職

—まず保育士を志されたきっかけから教えていただけますか

大学の心理学科で乳幼児の発達心理を学んだ後、一般企業に就職しました。恵まれた職場環境でしたが、お子様に関わる仕事への思いが捨てきれず、通信制の短大に通い、保育士資格を取得しました。

資格を取得後は、公立の保育園に転職しました。実際に保育士の仕事をすると、フルタイムの保育士さんはこんなに大変なんだということに気がつきまして。でも本当に勉強になることが多かったです。

七夕や節分などの行事では、大型紙芝居やペープサートを休みの日に作り、準備の大変さもありますが、とてもやりがいがありました。全園児が一堂に集まった場で作品を披露すると、お子様の歓声が響き渡り、その達成感は計り知れませんでした。

—保育士からナニーに転身されたきっかけや背景を教えていただけますでしょうか

主人の転勤と子どもの誕生を機に、それまで勤めていた保育園を退職し、子育てを優先しながらも、幼児教室の補助スタッフとして働くことで、教育の現場に携わり続けていました。

子どもの成長とともに自分の時間に少しずつ余裕が生まれ、下の子どもが小学生になったタイミングで、保育士としての経験や知識を活かせる仕事を探したことがきっかけです。

子どももまだ小さかったですし、より柔軟に働ける仕事としてナニーを選びました。

—ポピンズのナニーになって良かった点を教えていただけますでしょうか

現在、自身の子どもの受験シーズン真っただ中なのですが、柔軟に仕事の量を調整できることにとても助けられています。以前、お世話中に子どもの学校から体調不良で迎えに来てほしいと連絡があった際、コーディネーターの方に相談したらすぐに代わりのナニーさんが駆けつけて下さり大変ありがたかったです。

逆に代理が必要な依頼があれば引き受けることもあり、お互い様の精神でサポートし合っています。

また、ポピンズでは研修が非常に充実しているので、不安なく仕事を始めることができました。研修を通じてさまざまな事例や対応方法を学ぶことで、自信を持ってお子様に接することができました。

集団保育と個別ケアの違い:保育士とナニーを比較

—保育士の仕事とナニーの仕事、一番の違いは何だとお考えでしょうか?

ナニーのお仕事のオーダー依頼は保育園のように毎日のルーティンではなく、短いものもあれば長いものもあり、時間帯も様々なため、自分の生活スタイルにあったものをみつけやすく、家庭との両立がしやすいことです。私は現在、幼児から小学生まで4名のお子様を、週3日から4日、ご自宅から習い事、習い事からご自宅(保育園)などの送迎をしています。お世話が曜日ごとに違うので、その都度、ご家庭ごとに異なるニーズや状況に応じてお世話をしています。

子どもの保護者会などの用事が入ることもあり、長時間のレギュラーはお引き受けが難しくても、短時間の送迎はできますので、そこは保育士と違う点だと思います。

保育園では、園児の気になるところを他の先生に伝え、共有はするけれど、なかなかそのお子様と向き合う時間は取れませんでした。ナニーの仕事はじっくりとお子様と関われるので、保育士とはまた違うやりがいを感じますね。

対人関係においても、以前働いていた保育園では妊娠にも暗黙の順番ルールがあり、仕事内容以外でも気を遣う場面がありました。一方で、ナニーは主にご自宅でのお世話が中心で、お客様への配慮は当然ですが、職場の対人関係で悩んだり気を遣ったりすることは基本的にありません。

—ナニーの仕事の中で、難しさを感じるのはどのようなときですか

お子様同士の刺激が少ないことです。保育園では同年代の子どもたちから自然に学べる場面が多いですが、ナニーの場合は1対1のため、難しいと感じることもあります。例えば、トイレトレーニングや食事の自立を促す場面では工夫が必要です。食べることに興味のないお子様にはお人形を使っておいしそうに食べる姿を演じたり、トイレトレーニング中のお子様には「お人形さんがトイレに行きたいって!」と声をかけたり、興味を引きながら促しています。

—保護者様とのコミュニケーションで意識していることはありますか

日頃からお母様と相談しやすい関係を築いておき、柔軟に対応できるようにしています。

例えば、お子様は習い事に行きたくないが、お母様は習い事に行ってほしいというようにお母様のご希望とお子様の希望が異なった場合、お母様のご希望を最優先しつつ、お子様の気持ちにも寄り添い、それぞれのお気持ち、立場と状況を考えた上でのお世話をしています。そのため、お母様には移動中の会話やできごとを報告して、状況を共有しています。

また、通常のご家庭でのお世話の際には、お子様の様子や会話したこと、お子様のかわいらしい様子、気になったこと、前回に比べてご成長を感じたところなどをきちんとお伝えしています。家族以外に預けることに慣れていないご家庭の場合、お預かりしたお子様が人見知りやお母様への後追いによって泣き止まないときもあります。まずは泣き止み、落ち着いて穏やかな気持ちで過ごせるように最善を尽くしますが、時には泣いてしまうこともあります。もし私が母親の立場であれば、お世話中の様子や反応をありのまま聞きたいと思うので、すべてをお伝えしています。不安なお気持ちがあるのは当然のことだと思います。そのお気持ちに寄り添いながら、少しずつお母様の不安をやわらげ、安心して預けていただけるよう心がけています。

1対1の絆が生む感動:ナニーの達成感とは

—ナニーの仕事を通して得たやりがいや達成感、学びについて教えてください

やりがいを感じるのは、お母様から感謝の言葉を直接いただけることです。

預けることに心苦しさを感じているお母様から「実際預けてみて私がみるより良かったです。こんなに喜ぶなんて」というお声もいただくと励みになります。

先日、お子様が帰り際に「ナニーさん帰らないで」と泣いてしまうことがあったのですが、信頼関係が築けたと実感でき、大きな達成感となりました。

1年半前からお世話している、現在3歳の女の子は、2歳の頃からハサミが得意でした。

月に4-5回、伺っており、先日のお世話中、女の子が折り紙を自由に切り始めた際、黄色の折り紙の端を使って私が「卵焼き」を作ってみせると、興味をもたれました。さらに白と黒の折り紙で「おにぎり」を作り、「お弁当ができそうだね」と声をかけたことで、女の子も茶色い折り紙で「からあげ」や、赤と緑の折り紙とテープやのりを使って「ミニトマト」を作るなど、次々と発想を広げて彩り豊かなお弁当を完成させました。

お子様が興味をもったタイミングで、臨機応変に遊びを広げられるのは、ナニーの仕事の大きな魅力です。

—どのようにしてお子様の興味を引き出し、モチベーションを高めているのでしょうか

自分が楽しいとお子様も楽しんでいただける、ということを日々感じます。

ある小学校低学年のお子様は毎日のように習い事をされているため、お家に帰ると疲れて外に出たくないこともありました。

その気持ちに寄り添いつつ、習い事にお連れする際は「グリコしながら行こう!」とか、「だるまさんがころんだをやってから行こう!」とか、遊びを取り入れたお声掛けをします。

お勉強を嫌がる場合でも、「かくれんぼを1回だけやって、その後で始めようね」と約束したり、「ジャンケンで負けたら始めようか」というルールを作ったりして、楽しみながら学習へと導いています。

歌や手遊びは積極的に取り組むことが大切だと思います。お子様は上手い下手を気にせず、むしろ様々な刺激を喜び、それが成長にもつながります。実際に歌を楽しむ姿を見せると、1歳のお子様が歌の絵本を指差してリクエストしてくれることもあり、言葉がなくても気持ちが通じた嬉しさを感じました。

—お子様と接する中で印象に残っているエピソードがあれば教えてください

初回ご利用のお客様のお世話をさせていただき、その後も何回か伺い、しばらく間があいて久しぶりに伺った際に、お母様から「私にとってポピンズといえば、Aさん。だから来てくれて嬉しいです」と言われたことは大きな励みとなりました。

また、年少の4月から幼稚園のお迎えから預かり保育への送迎を始めたお子様は、最初は「ママがいい!」とお迎えにいくたびに私の顔を見ては泣いていらっしゃいましたが、次第に慣れ、幼稚園でのできごとを話してくれたり、いろいろなお友達と途中まで一緒に帰ったりするようになりました。毎回ご様子をご報告すると、お母様は「私の知らないお友だち関係や幼稚園での様子も見えてくる」ととても喜んでくださっています。

もうすぐ卒園ですが、お子様は元気に歌を歌ったり、今日の出来事を楽しそうに話してくれたりします。私も少し寂しい気持ちですが、お子様の成長を見守る貴重な時間だと感じています。

経験を力に:スーパーナニーのやりがい

—スーパーナニーのお仕事は一般のナニーさんとどのように違うのでしょうか?

基本的なお世話の内容は同じですが、スーパーナニーは主にプレミアム会員様のご自宅を訪問することが多いです。お客様専属のコンシェルジュがいらっしゃるので、お世話中に気になる点があれば、直接コンシェルジュさんにお伝えしています。

実地研修トレーナーとして新人ナニーさんの指導もしているのですが、新人ナニーさんにはいろいろと気づかされることが多いです。時代と共にお客様のニーズやご利用いただけるサービスも変わります。私が採用された際の研修ではなかった話も新人ナニーさんから聞けるので参考になっています。

—最後に、ポピンズでナニーになろうかと検討している方、特に現在保育士として働いていて、新しい働き方を模索している方へメッセージをお願いいたします

ポピンズの研修では、個人宅を訪問し1対1で保育をする上で必要なスキルを基礎から学べるカリキュラムが用意されていて、お世話のひと通りのイメージが湧いてからのスタートになります。サポート体制が整っているので困ったときにはいつでも相談できますし、こんなこと聞いていいのかなということも、電話をしたらすぐに対応いただけるので安心感があります。

保育園に比べ、家庭での保育は落ち着いた環境で働けることが多いです。大人数を同時に見ることがないので、体力的な負担が軽減されたことも良かったです。

家庭との両立もスムーズですし、自分の保育園での経験が大いに役立っていると実感しています。

特に保育士として経験を積まれている方や、家庭の都合に合わせて無理なく保育の仕事を続けたいとお考えの方にナニーのお仕事はおすすめですよ。

この記事を書いた人

なおこ
小学校に通う男の子のお母さんナニーです。活発なお子さまのお世話が得意なので、日々一緒に楽しく遊んでいます。 お子さまに寄り添い、お母様に共感し、みんなが笑顔になるような発信ができればと思っております。

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