『なんとなく不調』を見逃さない!看護師ナニーが教える春のセルフケアと働き方を見直すタイミング
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春の不調は「休み方」と「働き方」を見直すチャンスかもしれません
春。新しい季節の始まりに心が踊る一方で、「なんだか体がだるい」「朝起きられない」「気分が落ち込みやすい」といった不調を感じている方も多いのではないでしょうか。“春の不調”は、季節の変わり目による寒暖差や気圧の変化、生活リズムの変化、そしてホルモンバランスの影響が複雑に絡み合って起こると言われています。特に女性にとっては、自律神経や婦人科系のリズムの乱れが心身に大きく影響しやすく、「理由はわからないけれど、いつもの自分とは違う」という感覚が芽生えやすい時期です。
今回は、そんな「春の体調不良」について、看護師の視点も交えながら、働き方や暮らし方の見直しにつながるヒントをお伝えしたいと思います。
「なんとなく不調」が続く背景には?
- 病院に行くほどではないけれど、いつもより疲れやすい
- 生理前でもないのにイライラする
- よく眠れない、しっかり寝られた実感がない
春先にこうした不調が続くこと、ありませんか?
これらは、自律神経の乱れによって起こることが多くあります。寒暖差の激しい日々や、年度の変わり目による環境の変化は、私たちの心身に少しずつストレスを蓄積させていきます。
ストレスにより免疫力も低下するため、結果として体調を崩す方も多く見られます。
以下のような症状が挙げられます:
- 寒暖差や気圧変動による疲れやだるさ、肩や腰の痛み、身体の冷え、寝付きの悪さ、頭痛
- 花粉症による眠気やだるさ、鼻詰まり、鼻水
- 生活環境の変化による心身のストレス
「自律神経」が弱っているせいかも?
体の中には「自律神経」と呼ばれる、呼吸や血圧、体温、胃腸の動きなど、生命維持に欠かせない機能を24時間調整している神経があります。
自律神経は次の2つに分けられます:
- 交感神経:活動するときに働く神経
- 副交感神経:休息やリラックスするときに働く神経
春先は寒暖差により交感神経が優位な状態が続いたり、気圧の激しい変化で自律神経の切り替えがうまくいかなくなったりと、私たちの体は自然と疲れやだるさを感じています。さらに女性の場合、加齢やストレスによるホルモンバランスの乱れにより、PMS(月経前症候群)や更年期症状が現れやすくなります。
「年齢のせいかも…」「きっと疲れているだけ」と見過ごしてしまう方も多いのですが、こうした不調には“適切な休息”と“生活リズムの見直し”が欠かせません。
「無理をするのが当たり前」になっていませんか?
今この記事を読んでいるあなたも、これまで誰かのために頑張ってきた時間が長かったのではないでしょうか。
介護、子育て、家事、仕事…。人生には「無理をしなければならない時期」が確かにあります。でも、そのままの勢いで走り続けてしまうと、ある日突然、心と体がブレーキをかけてしまうことも。
今、自分の心と体の声に耳を傾けてみてください。
「どこかに無理がかかっていないか」「このままの生活を続けていていいのか」。
立ち止まって考えてみることが、長く健やかに働き続けるための第一歩になるはずです。
セルフケアの第一歩は「今の自分を知ること」

看護師としておすすめしたいのは、日々の小さな体調の変化に気づける“自分になる”ことです。
たとえば、
- いつもより疲れが抜けにくい
- 眠っているのに、朝スッキリしない
- 仕事中に集中力が続かない
こうした変化を“気のせい”にせず、「これは何かのサインかもしれない」と受け止めてあげることが大切です。そこからまずは、生活習慣を少しずつ見直していくこと。
- 決まった時間に起床し、朝の光を浴びる
- ストレスが溜まっている時は、呼吸が浅くなりがちなので、深呼吸を意識する
- カフェインやアルコールの摂取を控えてみる
- 自律神経を整える作用のあるビタミン、カルシウム、ミネラルなどをバランスよく摂取する
- 適度な運動を取り入れる
また、定期的に婦人科や内科を受診し、気になる体調について相談することもおすすめです。
これらのセルフケアは、結果として“自分の調子を取り戻す力”を育ててくれます。
働き方を見直すという選択肢も
春の不調が続くときこそ、「働き方」も一度見直してみてはいかがでしょうか。たとえば、ナニーという働き方。会社を通して出会うナニーの方々には、実際に以下のような背景を持つ方が多くいらっしゃいます。
- 子育てを終え、今後は自分のペースで働きたいと考えた方
- フルタイム勤務が体に合わず、もっと柔軟に働ける方法を探していた方
- 自分の時間を大切にしながら、人の役に立つ仕事がしたかった方
ナニーという仕事は、お子さまと直接関わり、家庭のサポートをする役割を担います。体力的に大変なこともありますが、「無理なく働ける時間・曜日を選べる」「自分の得意を活かしやすい」といったメリットもあります。
また、困ったときはコーディネーター、コンシェルジュにいつでも相談できる体制が整っているのも安心です。お子さまの成長に寄り添いながら、自分自身の時間の使い方や生活スタイルを再構築できる仕事でもあります。
「今の自分」に合った働き方で、健やかに過ごすために

私たちは、年齢や環境とともに、心と体の状態も少しずつ変化していきます。「以前はできていたことが、今はしんどく感じる」のは当然のこと。それを「甘え」と捉える必要はありません。むしろ、こうしたサインに気づけることこそ、自分を大切にする成熟した姿勢だと思います。
春は、「新しく始める」だけでなく、「一度立ち止まる」「見直す」季節でもあります。ぜひこのタイミングで、日々のセルフケアとともに、“働き方”にも目を向けてみてください。
自分らしく、無理なく、納得できるペースで働く選択肢として、ナニーという働き方を、ぜひ知っていただけたら嬉しいです。

この記事を書いた人

- Naoka
- 看護師、保育士、養護教諭の資格を持つナニーとして活動しています。これまで保育園や小学校、放課後デイサービスなど、さまざまな現場で経験を積んできました。現在ナニーのお仕事をしながら、療育施設にて自閉症スペクトラム症のお子さまたちの支援に取り組んでいます。