あきらめていませんか?令和の小学校受験は「多様性」がキーワード
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「小学校受験」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
「ブランド校を目指して、親も自己犠牲覚悟で臨まなくては」
「賢くて礼儀正しい子どもがするもの」
など、まだまだハードルの高さをイメージしてしまうパパ・ママも多いのではないでしょうか?
しかし、人種や性別、価値観などの違いを持った人々が共存し合うようになった現代では、小学校受験の在り方にも変化が出てきています。
今回は「多様性」をテーマに令和の小学校受験で求められる力や受験の取り組み方、またお子さまの「多様性」の育み方はパパ・ママがお手本です、ということについて詳しくご紹介します。
パパ・ママも、ご自身でとらえている「多様性」について見直す、良いきっかけとなるかもしれませんね。
令和の小学校受験で求められる力とは?
小学校受験では、面接においてお子さまの年齢に見合った社会性や柔軟性などが特に重要視される傾向があります。
令和の小学校受験で大切にされていること
文部科学省がこれからの子どもたちに必要だと提唱している「生きる力」を重要視している小学校が増えています。
「生きる力」とはどのような力なのかを、具体的に説明しましょう。
・協調性
みんなで仲良く遊べる、みんなで協力しながら課題を進める力が大切です。
この協調性は、グループ活動や自由あそびの観察で評価されることが多いでしょう。
・自己表現力
他の子どもの意見に流されず、自分の意見を素直に伝えることができる力です。
面接や個別テストで、評価されることが多い力です。
・柔軟性
予想外の質問を投げかけられたときに対応できる力です。困難に立ち向かっていける「生きる力」を持っているかを小学校受験では重視しているところが多いようです。
なぜ「多様性」が求められるの?
そもそも、現代社会において「多様性」が求められるようになったのは、なぜなのでしょう?
インターネットによって人々は簡単に他国の文化や価値観に触れられる時代になりました。
移民の数や留学生の数は増加傾向にあります。さまざまな文化や価値観を持つ人々が、身近な職場や学校にいて、私たちと生活を共にする機会が増えました。
このような状況から、文化や価値観の違いを受け入れて共存する社会が求められています。
また、技術の進歩により、世界中のさまざまな情報を入手することができるようになりましたね。
異なる視点やスキルを持つ人々を受け入れ、情報を共有することで新しいアイデアを生み出すことが可能になります。
そのため、現代の小学校以降の教育でも、「自分と違う相手を受け入れる力」を育てることに注目が集まっているのです。
多様性の時代にこそ協調性や自己表現力、柔軟性という「生きる力」が重要となってくることが理解できますね。
「多様性」を意識した小学校受験の取り組みって?
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では、「多様性」を意識した小学校受験の準備を具体的にご紹介しましょう。
お子さまの個性を伸ばしてあげる
親として見た「わが子らしさ」はどんなところですか?
小学校受験では、「その子らしさ、その子が自信をもって楽しめること」を活かせるようにすることが大切です。
まずは、「他の子と比べてうまくできる」ところではなく、「わが子らしさ」をパパ・ママが見つけてほめて伸ばしてあげましょう。
お子さまの好きなことを見つける
お子さまをじっくり観察してみてください。何に夢中になっているでしょうか?
絵を描くこと?歌をうたうこと?リズムを取って体を動かすこと?
お子さまが夢中になっていることがわかったら、その時間を増やしてあげましょう。
たくさんほめる
お子さまが夢中になって行っていることを、「すごいね!」「上手にできるね、ママにも教えて!」と声をかけてあげてください。ほめられた経験が自信につながり、自分らしさを伸ばすことにつながっていきます。
年齢に合わせた社会性を育てる
協調性や思いやりは、社会性を育むことで自然と身についてくるものです。
子どもが育む「社会性」とは具体的にはどんなことを指すのでしょうか。
実は、大人も子どももそれほど違いはありません。
丁寧にあいさつをしたりお礼を言う、相手の目を見て話す、相手の良いところを見つけて伝える、などです。
子どもが社会性を育むためには、次のような方法が取り組みやすいでしょう。
グループ活動を取り入れる
子育て支援センターや児童館、地域などのイベントに参加してみましょう。
少し年齢が上がってきたら、工作教室やスポーツクラブなども他のお友だちと一緒に活動する機会が多いのでお勧めです。
最初はパパ・ママから離れたがらないかもしれませんが、少しずつお友だちやイベントの活動に興味を持つようになってきます。
あせらず、お子さまのペースに合わせて見守ってあげましょう。
家庭内でもルールやマナーを意識する
お子さまにとって、家庭での過ごし方はとても大切です。
おうちにいても、順番を守る、「おはよう」「いただきます」「ありがとう」などの基本的なあいさつはしっかりと意識して行いましょう。
コツは、お子さまに「〇〇するのよ」と言葉で教えるのではなく、パパ・ママがさりげなく毎日の生活の中で実践することです。
パパ・ママがやっているのを見て、お子さまは「やらされる」のではなく自分の意志で「やろう」とします。
これも、「相手を受け入れる力」、つまり多様性を意識した取り組みといえますね。
家庭の教育方針を整理してみる
小学校受験に取り組むにあたって、ご家庭の教育方針はとても大切です。
たとえば「家族で会話を楽しむ時間を大切にしている」「いつでもどこでも笑顔で挨拶を忘れない」「お友だちや周りのひとにやさしくする」など、夫婦で話し合ってみましょう。
話し合ったことをお子さまにも分かりやすく伝えてあげることで、お子さまも家族の一員として受け入れられたという自己肯定感が生まれます。
パパ・ママが一番のお手本!
お子さまが成長しながら「多様性」をどのように感じるかは、ご家庭でのパパ・ママの姿勢が大きく影響してきます。
パパ・ママが「違い」を受け入れて「それも素敵だね!」「そんな考えもあったね、面白い!」と柔軟な考え方を示すことで、お子さまは自然と「違うことは良いことなんだ」と受け止めるようになってくるでしょう。
特に小学校受験の準備期間は、どうしても他のご家庭と自分達を比べてしまうものです。
そんなときのために、先述した「お子さまの個性を伸ばす」取り組みをしっかりとしておくことで、「うちの子にはこんなにステキなところがある」とポジティブな気持ちで小学校受験を乗り切ることができるでしょう。
そうはいっても、うまくいかない日もあります。
そんなときは、「また明日、がんばればいい。」と自分自身を受容してあげましょう。
「上手くいかない自分自身を受け入れること」も多様性なのです。
まとめ
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今回は、「多様性」をキーワードとして令和の小学校受験についてご紹介しました。
幼児期は、お子さまが色々なことに興味を持ち始める大切な時期です。
パパ・ママがお手本となって、お子さまに「違うことは楽しいよ!」と伝えてあげられることで、お子さまは自分自身を受け入れて成長することができるでしょう。
小学校受験は、現代社会を「生き抜く力」を育てるためのきっかけのひとつです。
各ご家庭の教育方針をしっかりと持っていれば、お子さまに合った素晴らしい小学校に巡り合えることでしょう。
「うちは、小学校受験なんて大変だから」とあきらめずに、少し違った視点から小学校受験を考えてみるのもよいかもしれませんね。
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この記事を書いた人
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- 五島 由紀子
- 保育・教育関係に携わって15年以上。保育園施設の管理職を経て、2022年よりフリーランス保育士として活動開始。保育士免許・幼稚園教諭二種免許・キッズマナー講師資格取得。現在は、1人のお子さまへ細やかな保育を行いたいと感じ、ポピンズナニーとして保育に携わっております。趣味はベリーダンス。子育てカウンセラー資格取得に向けて勉強中。