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在宅保育とは?保育ママ・ベビーシッター・ナニーの違いと働き方を解説

2025.06.24
  • ナニー
  • 職種・働き方

保育の仕事というと、多くの人は保育園に勤めることをイメージするかもしれません。しかし、保育の仕事には勤める以外にも「在宅保育」という働き方があります。また、在宅保育にはいくつかの種類があります。それぞれについて、その特徴を見ていきましょう。

保育者や利用者の家で子どもをお世話する「在宅保育」

まずは、在宅保育がどのようなものなのか説明します。

在宅保育とは

保育園や幼稚園などで行われる集団保育に対して、家で利用者の子どもを見守るのが在宅保育です。集団保育にはまだ少し早い年齢の子どもや、集団の中では緊張感が高まってしまうような子どもも、在宅保育なら家庭的な雰囲気の中で安心して過ごすことができます。

また、子どもの人数が少ないため、保育者は一人ひとりの子どもを丁寧にお世話することができます。

在宅保育の種類

在宅保育には、利用者が保育者の自宅に子どもを預けるケースと、保育者が利用者の自宅に赴いて子どもの面倒を見るケースがあります。前者には「保育ママ」、後者には「ベビーシッター」や「ナニー」があります。

いずれも、個人で開業することができるため、保育園に勤めるよりも仕事に裁量の幅があり、人間関係に煩わせられることも少ないといえるでしょう。

在宅保育を利用する家庭とは

共働きの家庭が増え、在宅保育を求める保護者は増えつつあります。保育園が開いている時間の前後に保育の必要がある家庭が、在宅保育を利用するケースはよく見られます。

地域によっては保育施設の数が少ない、遠方で通いにくいといった理由で在宅保育を選ぶケースもあるようです。

ひとり親や特別な支援が必要な子どもがいる家庭も、柔軟な対応ができる在宅保育を希望することがあります。

仕事以外にも、子連れで出かけられない場合など、スポット的に在宅保育を利用することができます。

また、保育・教育の専門家に、在宅保育で子どもをしっかり養育してほしいと考える保護者もいます。

在宅保育のメリット

利用者から見た在宅保育のメリットは、家の落ち着いた雰囲気の中で子どもが過ごせるということです。特に乳児や特別な配慮が必要な子どもにとって、在宅保育は安心感があります。

時間の融通が利くというメリットもあります。短時間から利用することができ、急な依頼にも対応してくれるのは心強いものです。また、開園時間の決まっている保育園と異なり、朝早くや夜、休日などに対応してくれる保育サービスもあります。

人数が少ないため、集団保育に比べて感染症のリスクが低いのもよいところです。

利用者にとってのメリットは、保育者として働く側から見てもよい面があります。集団保育に比べて子ども一人ひとりとじっくり関わることができ、保護者や子どもとの信頼関係が築きやすいのはよいところです。

また、長時間の勤務が難しいときには短時間勤務にしたり、利用する家庭と打ち合わせて保育時間を決めたりと、融通を利かせることもできるでしょう。

在宅保育の種類「保育ママ」「ベビーシッター」「ナニー」

在宅保育には、いくつかの種類があります。以下で、一つひとつ見ていきましょう。

保育ママ

保育者の自宅で0~2歳の子どもを預かるのが保育ママです。保育ママは、児童福祉法による子育て支援策として打ち出された自治体の認可事業です。

保育ママになるには自治体の認可を受ける必要があり、保育士・看護師・保健師・教員などの資格を持っていることなど、自治体によっていくつかの条件があります。

また、保育ママの自宅を保育所とするため、一定の要件を満たした保育スペースを確保する必要もあります。場合によっては、家をリフォームすることもあるでしょう。

保育ママ1人で1~3人、ほかに保育者がいる場合は5人まで子どもを預かることができます。具体的な保育内容は、保育ママ自身で決めることができます。少ない人数をきめ細かくお世話することができるため、子どもの成長をじっくりと見守ることができます。

自治体によって保育ママの制度がないところもあるので、開業したいときや利用したいときには、お住まいの自治体に問い合わせるようにしましょう。

ベビーシッター

保育サービスを希望する家に行って、子どものお世話をするのがベビーシッターです。「ベビー」と付いていますが、対象年齢は0歳から12歳ごろまでと幅広く、子どもが大きくなるまでの長いおつきあいになることもあります。

基本的には子どもと1対1で過ごしますが、きょうだいがいるときには2~3人の子どもを一緒に見ることもあります。

短時間から利用する家庭も多く、時間の融通が利きやすいためパートやアルバイトとして働きやすい仕事形態といえるでしょう。反面、利用者の希望によって仕事の量が増えたり減ったりする可能性もあります。フリーランスとして独立することもできますし、ベビーシッターの派遣会社に登録したり、マッチングサービスを利用したりして、仕事を見つけることができます。

子どもが普段過ごしている家庭内での保育となるため、子どももリラックスして過ごすことができます。家の中で子どものお世話をするのが基本ですが、公園で遊んだり習い事や保育園・幼稚園などの送迎を行ったりすることもあります。

ナニー

ナニーは乳幼児教育と保育の専門性を持つ、プロフェッショナルな仕事です。

日本では同じく訪問型のベビーシッターと混同されがちですが、発祥の地であるイギリスでは王室が利用するほど伝統のある職業です。長期にわたって子どもの養育に関わるため、数年単位で契約することが多く、場合によっては住み込みで働きながら子どもの成長を支えます。

ベビーシッターと異なり、子どものお世話をするだけではなく、あいさつ、食事のマナー、部屋の整理整頓、言葉遣いなどのしつけを行い、保護者とともに子どもを育てていく姿勢が求められます。

日本ではナニーへの理解がまだ十分浸透しきっておらず、ベビーシッターと同義で用いられてしまうこともあるようです。ただ、共働き家庭の増加や核家族化の中で、子どもの養育のプロフェッショナルであるナニーが必要と考える家庭も増えてきました。ナニーへの需要は、今後さらに増していくでしょう。

それぞれの在宅保育のメリット・デメリットを検討しよう

在宅保育の種類について解説しましたが、仕事を選ぶ際にはそれぞれの特徴を十分に理解することが大切です。

保育ママは、国の認可事業であり自治体によっては補助金などのサポートがある一方で、開業するには一定の基準や条件をクリアする必要があります。

ベビーシッターは、保育士の資格などは必要なく時間の融通が利きやすい反面、利用者の都合に左右されたり収入が不安定だったりする面があります。

ナニーは子どもの成長に深く関わることができるのが魅力ですが、その分責任も大きいといえるでしょう。メリットとデメリットをよく検討し、自分に合った仕事を選ぶようにしましょう。

ナニーという働き方

在宅保育の選択肢として、保育ママ、ベビーシッター、そしてナニーをご紹介してきました。あなたが「子どもの成長を間近で支えたい」「家庭的な環境で深い関わりを築きたい」と考えているなら、ナニーという働き方は、まさに理想的な選択肢かもしれません。

ポピンズナニーサービスでは、お子様一人ひとりの個性を尊重し、その成長と発達をきめ細やかに促すプロフェッショナルな保育を提供しています。単にお子様のお世話をするだけでなく、遊びや学びを通して、そのお子様の持つ可能性を最大限に引き出す関わりを大切にしています。

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この記事を書いた人

五十嵐 麻弥子
出版社勤務を経て、フリーのエディター・ライターに。教育、健康、医療、歴史を専門に、web、雑誌、単行本などさまざまな媒体で執筆・企画・取材等を行っています。 家族は夫と男の子2人。子ども2人の不登校を経験し、不登校支援団体を立ち上げ活動中。さまざまな特性を持つ子どもたちが、自分らしく生き生きと過ごせる社会を目指しています。趣味は高校生の頃から続けているギター、バンド演奏、ライブ鑑賞。 資格 : 中学・高校社会教員免許/上級心理カウンセラー/不登校支援カウンセラー/空手2段

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