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保育士資格を活かせる仕事とは?保育園以外の職場一覧を紹介!

2025.06.12
  • 保育士
  • 職種・働き方

保育士資格を取得していれば、保育園はもちろん、児童福祉施設のほか子どもと関わるさまざまな職場で働けます。汎用性の高い国家資格のため、保育士資格があるならぜひ活かせる仕事を探してみましょう。

この記事では、保育士資格を活かせる仕事を徹底解説します。それぞれ、仕事内容や働くメリット・デメリットについてもご紹介します。

保育士資格を活かせる仕事一覧

保育士資格を活かして働ける代表的な施設といえば「保育園」「幼稚園」「認定こども園」です。

保育園保護者が就労などの理由により保育を必要とする子どものための施設。0歳~就学前の子どもたちの保育を行う。
幼稚園小学校や中学校と同じように教育を行うための施設。3歳~就学前までの子どもたちに学びを提供する。
認定こども園教育と保育を一体的に行う施設。保育園と幼稚園の両方の良さを持ち、保護者の就労に関係なく受け入れを行う。

まずは、代表的なこの3つの施設での仕事内容やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

保育園

保育園は、保護者の就労や病気など、なんらかの理由で保育が必要となる子どもを預かる施設です。保育所とも呼ばれ、厚生労働省管轄のもと、保育所保育指針に基づいた保育を実施します。対象は0歳~就学前の子どもで、クラスごとに年齢に合った保育を提供します。

保育園には、地方自治体が運営する「公立保育園」と、社会福祉法人などが運営する「私立保育園」があります。どちらも保育士資格があれば働けますが、公立保育園で働く保育士は公務員試験への合格も必要です。なお、保育補助として働く場合は、資格がなくても問題ありません。保育園は施設によって規模や保育方針が異なるため、自分に合った職場を探すことが大切です。

メリット0歳~就学前までの子どもの成長を見届けられる担任制度や季節行事により、メリハリを持って働ける施設数が多く、自分に合った保育方針の保育園が見つかりやすい
デメリット保育園によっては残業や持ち帰り仕事が生じることがある早番や遅番、土曜出勤などのシフト勤務がある乳幼児のだっこやおんぶなどで体力を消耗しやすい

幼稚園

幼稚園は、子どもの教育を行い、その心身の発達を助長することを目的としている施設です。文部科学省管轄のもと、幼稚園教育要領に基づいて教育を行います。対象は3歳~就学前の子どもで、年齢に合った学習を提供します。なお、2年保育で4歳から入園するところや、2歳からのプレ保育を実施している施設も少なくありません。

幼稚園で働くためには幼稚園教諭免許が必要です。保育士資格のみ取得している場合は「幼保特例制度」により、3年以上の実務経験があれば限られた学習負担で幼稚園教諭免許を取得できます。また、幼稚園にも「公立」と「私立」があり、公立幼稚園で働く場合は、保育園と同じく公務員試験への合格が必要です。

メリット保育時間が比較的短いため、事務仕事とメリハリをつけられる運動や学習など、子どもの情操教育に携われる夏休みや冬休みがあるため長期休暇を取得しやすい
デメリット基本的に保育園より1クラスの人数が多いため、担任の負担が大きい保育園と比べて求人数が少なく自分に合った施設を選びにくい体操や英語などのスキルを求められる施設もある

認定こども園

認定こども園とは、教育と保育を融合させた施設のことです。保護者の就労の有無を問わずに受け入れ、教育と保育を一体的に行います。また、地域における子育て支援にも力を入れ、すべての子育て家庭を対象に相談活動や集いの場を提供するのも認定こども園ならではの特徴です。対象年齢は0歳~就学前の子どもたちで、利用方法は認定区分によって分けられます。

なお、認定こども園には、幼稚園・保育園の両方の機能を持つ施設として運営される「幼保連携型」や、既存の園が認定こども園としての機能を果たす「幼稚園型」「保育所型」などがあります。幼保連携型の認定こども園では、保育教諭が配置されるため保育士資格と幼稚園教諭免許の併有が必要です。そのほかの施設では、保育士資格があれば働くことができます。なお、満3歳以上に対応するには幼稚園教諭との併有が「望ましい」とされています。

メリット教育・保育の両面から幅広い知識と経験が積める認定こども園での勤務が転職時のアピールポイントになる行事やイベントが豊富でやりがいを感じられる
デメリット就労の有無など保護者の立場がさまざまで対応が複雑教育・保育の両方を行うため業務負担が大きい可能性がある保育園や幼稚園と待遇に大きな差がない

保育士資格を活かせる保育園以外の職場

保育園や認定こども園以外にも、以下のような場所で保育士資格を活かしながら働くことができます。

病児保育室保育所等に入所しているが、病気のため集団保育が困難な乳幼児を一時的に預かる
病棟保育室病棟に入院する0~18歳くらいの子どもの保育を担当する
院内保育所病院で働く医師や看護師などの子どもを預かる
企業内保育所企業で働く従業員の子どもを預かる
ベビーシッター依頼者の自宅などで子どもを預かり保育を提供する
託児所依頼者の要望に合わせ時間単位・月単位などの一時的な保育を提供する
学童保育小学校の放課後や長期休暇に遊びや学習の場を与える
児童館地域の18歳未満の子どもに健全な遊びを与える
介護施設子どもと高齢者が共に過ごす幼老複合施設での保育
プリスクール英語を使用する環境のなかでの未就学児への保育
ベビーホテル夜間や宿泊を伴う一時的預かりを担う施設での保育
乳児院事情により家庭で育てられない0~2歳児の保育
障害児入所施設障がいのある子どもの生活や発達支援に関わる
母子生活支援施設DVや経済的困窮などの悩みを抱える母子への支援
幼児教室英語や知育、受験勉強などを教える教室での指導
ピアノ講師ピアノ教室にて子どもから大人を対象とした指導
子育て支援センター地域の親子の遊び場、相談窓口として支援
保育士人材会社就職や転職を考える保育士への支援
保育園運営会社保育園の新設や運営に関する業務

ここからは、それぞれの仕事内容や働くメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

病児保育室

病児保育室では、病気などにより普段通っている保育園に登園できない子どもの保育を行います。あらかじめ登録しておいてもらい、体調不良時に登園依頼を受け入れる形が一般的です。なお、自宅に訪問して病児保育を行うケースもあります。

病気に関しては看護師が手厚く看病してくれるため、保育士は症状の軽い子どもや病後の子どもに対して遊びを提供します。普段は関わりのない子どもたちが登園するため対応が難しいと感じることもありますが、働く保護者の役に立てていると実感できる仕事です。

メリット室内でゆったりと働ける行事や外遊びがないため体力的な負担が少ない働く保護者に必要とされており、社会貢献性が高い
デメリット子どもから病気をもらいやすい定期的に通う訳ではないため関係構築が大変長期的な関わりで成長を感じることが少ない

病棟保育室

病気や怪我などで入院する子どもたちの保育を担う施設が病棟保育室です。保育ルームとも呼ばれ、主に小児病棟に設置されています。0~18歳くらいまでの幅広い年齢の子どもが対象で、訪れた子どもたちに遊びを提供するのが保育士の仕事です。

症状により移動が困難な場合は、ベッドサイドにて身体の負担にならないような保育が必要です。また、保護者が医師からの説明や買い出しなどで子どもに付き添えない場合の保育も担います。医療行為は医師や看護師が行うため、保育士には入院中の子どもたちがリフレッシュできるような遊びや、不安を軽減するコミュニケーションの機会を提供することが求められます。

メリット保育士としてさまざまな経験を積める大きな行事がなく業務負担が少ない夜勤手当など病院基準で高収入が見込める
デメリット病気を抱える子どもたちの心のケアが難しい子どもの急変に立ち会うこともあり精神的負担が大きい外遊びが得意な保育士には合わない可能性がある

院内保育所

病院に付属する院内保育所でも、保育士資格を活かしながら働くことができます。院内保育所は、病院で働く看護師や医師など医療従事者の子どもを預かる施設です。従業員の離職率を下げるために有効な取り組みとして、規模の大きな病院に設置されています。

院内保育所は病院の勤務体制に応じて24時間開所しており、早朝や夜間にも保育を行うところがほとんどです。また「夜勤のときのみ利用」「普段は幼稚園に通い長期休暇のときのみ利用」など、子どもの背景はさまざまです。異年齢保育が基本のため大きな行事も少なく、体力的な不安を抱える人でも働きやすい仕事です。

メリット小規模で家庭的な保育が行える大きな行事がなく業務負担が少ない夜勤手当など病院基準で高収入が見込める
デメリット365日24時間体制のため生活リズムが崩れやすい一般的な保育園よりも感染症に注意する必要がある医師や看護師の残業の影響を受けやすい

企業内保育所

企業内保育所とは「企業主導型保育事業」として、従業員のさまざまな働き方に応じた保育を提供する施設です。企業内や近隣に設けられた施設のなかで、従業員の子どもを預かり保育を行います。保育園が決まらず困っている従業員に対して、福利厚生の一環として提供できるため離職防止に貢献できます。

預かる対象に制限があるものの、仕事内容は保育園と大きな差はありません。企業の規模にもよりますが、小規模でクラスを設けない異年齢保育が一般的です。なお、勤務時間や残業の有無は、勤める企業によって大きく異なります。

メリット行事が少ないため事務仕事などの負担を抑えられる保護者との距離が近く密なコミュニケーションが取れるアットホームでゆったりとした保育ができる
デメリット少人数のため保育士として身につくスキルが限られる企業の業績によって給与が左右されることがある大きな行事が少なく達成感を味わいにくい可能性がある

ベビーシッター・ナニー

ベビーシッターとは、依頼主の自宅で保育を行う仕事のことです。預かる年齢は0~18歳くらいと幅広く、預かり時間も依頼によってさまざまです。勤務にあたって資格は必要ありませんが、保育士や認定ベビーシッター資格を持っている方が信頼性が増し、採用されやすくなります。

ベビーシッターは共働き世帯の増加により需要が高まっており、将来性のある仕事です。家庭的な環境のなかでの保育を行いたい人に向いている仕事です。

メリットじっくりと一人ひとりに向き合う保育を行える依頼者の期待に応えることでやりがいを感じられる個々でのスケジュール相談が出来るためワークライフバランスを大切にできる
デメリット「はじめまして」が多く、信頼関係を作るのが大変1人で子どもをお世話するため責任が大きいスキルアップするためには自ら情報収集などが必要

託児所

託児所とは、国からの認可を受けていない認可外保育施設の総称です。中には一般的な保育園や企業内保育園のことを総じて託児所と呼ぶ人もいますが、ここでは一時預かりを実施する施設としてご紹介します。

託児所の利用理由は、保護者の就労などに関係なく「買い物の1時間だけ」「夜勤の間だけ」など、さまざまです。対象となる子どもの年齢も施設によって異なります。なお、託児所では保育士資格がなくても働けますが、資格があると採用時に優遇される場合もあります。

メリット保育園のように行事がないため業務負担が少ない見守りや食事の補助が基本業務のためゆったりと働ける夜勤が必要な施設の場合は、手当が期待できる
デメリットスキルアップするためには自ら情報収集などが必要定期的に通う訳ではないため関係構築が大変長期的な関わりではないため子どもの成長を感じられることが少ない 正社員としての募集が少ない傾向がある

学童保育

学童保育とは、放課後や長期休暇などに小学生を預かり、遊びや学習の場を与えるサービスのことです。「学童クラブ」「児童クラブ」などとも呼ばれ、健全な育成を支援する場としての役割を担っています。

具体的には、小学校から帰ってきた子どもたちを迎え、宿題を見たりおやつを提供したりします。核家族や共働き世帯が増加し、需要は年々高まっています。

なお、保育士資格を持っていれば、研修を修了することで「放課後児童支援員」としても働けます。民間の学童保育では、学校にお迎えに行ったり、習い事があったりと、公立の学童保育とはサービス内容が大きく異なります。


メリット
勤務開始時間が遅くプライベートと両立しやすい子どもたちといっしょに楽しみながら働ける子どもたちから頼られるなどやりがいを感じられる
デメリット正職員としての募集が少ない小学生を相手にするため体力が必要反抗的な子どもなど、対応に苦慮する場面もある

児童館

児童館とは、地域の18歳未満の子どもに健全な遊びを与えて、その健康を増進したり、情操を豊かにしたりすることを目的とした児童福祉施設のことです。児童館には児童厚生員と呼ばれる職員が配置され、子どもたちにさまざまな遊びを提供します。なお、児童厚生員とは「児童の遊びを指導する人」のことで、教員や保育士、社会福祉士の資格をもっていれば児童厚生員任用資格が与えられます。

児童館で取り入れる遊びには、室内ではけん玉やコマ、オセロ、将棋、屋外ではドッジボールや鬼ごっこ、竹馬などがあります。また、乳幼児を連れた保護者も来館するため、子育て支援も行っています。

メリット子どもといっしょに楽しみながら働ける地域に根差した活動でやりがいを感じられる勤務時間が短くプライベートと両立しやすい
デメリット正職員としての募集が少ない小学生との遊びや活動に体力が必要対象年齢が広く、対応が難しいと感じることがある

幼老複合施設

保育士資格を活かせる施設として「幼老複合施設」が挙げられます。幼老複合施設とは、保育園など子ども向けの施設と、グループホームなどの高齢者向けの施設を併設した施設のことです。組み合わせはさまざまで、デイサービスと学童クラブが一緒に運営されているケースもあるようです。

地域共生社会の実現を推進する取り組みですが、保育士は子ども側の保育を担います。そして、高齢者と楽しめるお遊戯やレクリエーションを提案したり、触れ合いの時間を見守ったりします。

メリット保育以外の知識や経験を積める子どもと高齢者、それぞれの喜ぶ笑顔が見られる地域共生社会への貢献を実感できる
デメリット双方が楽しめる企画立案が難しい触れ合いの時間は双方の様子を注意深く見守る必要がある施設数が少ないため求人を見つけにくい

プリスクール

英語が得意な保育士には、プリスクールで働くという選択肢があります。プリスクールとは主に日本人の未就学児を対象に、英語を使用する環境を作り、そのなかで未就学児の保育を行う施設のことです。どのくらい英語を使用するのかは施設によって異なりますが、基本的にネイティブ並みの英語力が必要とされます。

なお、混合されがちなインターナショナルスクールは、主に海外生活歴のある帰国子女や外国人ワーカーの子ども、英語が母国語である子どもを受け入れる学校です。

幼い頃から英語に触れさせたいと考える保護者は多く、英語教育に力を入れる保育園や幼稚園、幼児向け英会話教室など、英語が話せる保育士の活躍の場は増えています。。

メリット得意な英語を仕事に活かせる仕事を通して自身の英語力向上も期待できる
デメリット保育を英語で行うなどの高いスキルが求められる転勤の可能性がある

幼児教室

子どもに向けて、さまざまなレッスンを行う「幼児教室」も、保育士資格を活かせる仕事のひとつです。教室によって内容は異なりますが、おもに知育や情操教育、語学教室、受験対策などを行います。具体的な仕事内容は、子どもが楽しみながら学べるカリキュラムの作成や、入会に際しての保護者対応などです。

幼児教室で働く際は、保育士資格のほかに得意なスキルがあれば優遇されることがあり、スキルや人柄で子どもや保護者から信頼されることも重要です。

メリット授業時間が決まっているためメリハリをつけて働ける学習意欲の高い子ども、保護者が多いためやりがいを感じられる保育の必要がないため教育に集中できる
デメリット土日祝などのレッスンもあり休みを確保しにくい保護者からの強い要望があると対応に困ることがある保護者同席の教室の場合、慣れるまで緊張することがある

ピアノ講師

ピアノが得意な保育士は、自宅や施設にてピアノを教える「ピアノ講師」という選択肢もあります。ピアノ教室と聞けば、子どもの習い事を想像する人も多いでしょう。しかし、実際は子どもだけでなく、音楽家志望や幼稚園の先生になるためなど、さまざまなレベルの人がレッスンを求めています。

ピアノ講師になるために、音楽大学卒業やコンクール入賞などの条件はありません。とはいえ、生徒は肩書をチェックして講師を決めることが多く、実績がない場合はアピールが難しいかもしれません。保育士資格を活かして、保育士養成施設で音楽の講師として勤務するのもおすすめです。

メリット自分のスケジュールに合わせて働ける得意なピアノを活かした仕事でやりがいを感じられるレッスンを通して、生徒の成長を感じられる
デメリット実績がなければ生徒が集まらない可能性がある募集から事務作業まで個人で行う必要がある収入が生徒の数に影響されるため不安定になる

子育て支援センター

子育て支援センターとは、「子育て広場」とも呼ばれる、地域の子育て家庭に対する育児支援を目的とした施設のことです。保育士として働くことで、乳幼児の子育て支援に携われます。具体的には、来所する乳幼児を連れた保護者を受け入れ、親子で楽しめるふれあい遊びやリズム遊び、絵本の読み聞かせなどを行います。子育てに悩む家庭の、良き相談相手としての役割を担うことも大切です。

また、季節に応じたイベントを企画・運営したり、子育てに関する講座を開いたりするのも子育て支援センターでの仕事のひとつです。

メリット子育て中の保護者の悩みに寄り添いサポートできる幅広い年齢の子どもと関われるため保育力向上が期待できる保育園のよりも行事や書類の負担が少ない
デメリット子育て支援員としての求人数が少ない出産・育児経験がないと悩みに共感できない可能性がある保護者の前で遊びを提供するため、保育園にはない緊張感がある

保育士人材会社

保育士人材会社で勤務すると、就職や転職に悩む保育士の力になれます。具体的に保育士人材会社では、保育士からの相談に応じて、それぞれの希望に合った保育園を提案し、就職や転職をサポートします。保育経験があれば、依頼者の悩みに共感しながら親身になった対応ができるでしょう。

ときには、保育園に出向いて求人情報を更新するための調整を行ったり、依頼者のために保育園と条件交渉を行ったりもします。その日ごとにスケジュールが異なることも多いため、タスク管理が得意な人に向いている仕事です。

メリット保育士資格を活かして依頼者に寄り添えるうまくマッチングすることでやりがいを感じられる現場で働くよりも給与や待遇が良くなる場合がある
デメリット子どもと関わる機会が少ない保育士確保にノルマを課される可能性があるデスクワークが多く、保育の業務と大きく異なる

保育園運営会社

保育士資格を活かして、保育園を運営する会社に勤めるのもおすすめです。どのような職種に就くかにもよりますが、保育園新設の準備や保育士採用、各自治体からの監査立会いなど、保育園の運営に関する業務を担います。保育園のヘルプに入ったり、園長や保育士への指導を行ったりする場合もあります。保育士経験を持っていれば、どちらの想いも汲みながら本社と現場の架け橋のような存在になれるでしょう。

なお、保育園運営会社での仕事は、さまざまな立場の人と関わる仕事のため、高いコミュニケーション能力が求められます。また、パソコンなどの事務仕事への対応も必要不可欠です。

メリットカレンダー通りの勤務で仕事とプライベートを両立しやすい保育に関する課題を俯瞰的に確認できる保育士としての思いを新園開設に活かせる
デメリット本社勤務の場合、子どもと関わる機会が少ない部署の異動や転勤などを命じられる可能性がある現場の保育士から苦手意識を持たれることもある

自分に合った保育現場を選ぶときのポイント

保育士資格を活かして働こうと思ったとき、その選択肢は多岐にわたります。「家が近いから」「採用されやすそう」などといった基準で決めてしまうと、のちにミスマッチが発覚することもあります。早く見つけたいからといって焦らず、働くうえで譲れないポイントを整理しておくことが大切です。ここからは、意識したい職場選びのポイントについてご紹介します。

仕事内容

働くうえで必ず確認したいのが、仕事内容です。働く場所によって仕事内容は大きく異なるため、できれば見学や実習などの機会を設けて自分の目で確認することをおすすめします。仕事内容を確認するうちに、職場環境や職員間の雰囲気も見極められます。いくつかの職場を見て比較検討しても良いでしょう。また、求められる資格やスキルを調べ、ミスマッチが起こらないようにすることも大切です。

子どもとの関わり方

子どもとどのような関わりを持つかも、重要なポイントです。例えば、年齢よりも高度な保育や教育を行っているような場合、その難しい指導は自分自身が行うことになります。施設の方針と、自分のスキルや考え方が合っているかを確認しましょう。なお、子どもとの関わり方については、求人情報やホームページでは確認しきれません。仕事内容と同様に、見学や実習への参加がおすすめです。

給与

給与は、仕事のやりがいにもつながる大切なポイントです。「給与が安くて続けられない」「仕事量に見合っていない」などの理由により、退職することも考えられます。なるべく自分が納得できる給与の職場を選びましょう。場所によっては月々の給与が低くても、賞与が高く設定されていることも少なくありません。給与と仕事内容が見合っているかなど、念入りにチェックしてみましょう。

福利厚生

長く働き続けるためには、社会保険や住宅手当などの福利厚生の確認も欠かせません。なかには、日々の食事が補助されたり、折に触れてさまざまな休暇が付与されたりする職場もあります。福利厚生が充実している職場は離職率が低くなるともいわれているため、良い職場を選ぶうえで見逃せないポイントです。

まとめ

保育士資格を取得していれば、働ける場所はたくさんあります。今回ご紹介した内容を比較し、自分に合った仕事を探してみてくださいね。

なお、今回ご紹介したベビーシッターのなかには、教育的観点からサポートを行う教育ベビーシッター「ナニー」もあります。子どもをお預かりしてお世話をするだけでなく、発達段階にふさわしい遊びなどを取り入れて子どもの発達を促し、より良い時間・経験・環境を提供し、美しい心を育て、未来の可能性を拡げる、やりがいのある仕事です。丁寧に一対一の保育を行いたい人にぴったりの仕事ですので、ぜひポピンズのナニーを検討してみてください。詳しくはこちらをご覧ください→

この記事を書いた人

山本 彩香
1988年生まれ|四年制大学で児童学を学び、幼稚園教諭一種免許と保育士資格を取得。卒業後は、児童館や保育園などで保育士として約10年の勤務経験があります。 妊娠・出産を期に、現在は保育系ライターとしてさまざまなメディアで執筆中。保育士と2児の子育て経験により、保育園側と保護者側の視点に立った「共感できる文章」を得意としています。

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