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ナニーが教えます!親子でお出かけマナーレッスン【2・3歳児編】

2024.12.02
  • 子育て知識
  • 親子交流

小さなお子さまとのお出かけで、外出先でのマナーをどのように伝えたらいいのだろうと、悩んでいるパパ・ママも多いのではないでしょうか?

お子さまとお出かけをするとき、周りの方に迷惑をかけないマナーを知っておくことはとても大切です。

今回は、2・3歳児のお子さまへのお出かけマナーの伝え方やお出かけ前の準備、シーン別のお出かけマナーなどを詳しくご紹介します。

ぜひ、お子さまとの楽しいお出かけの参考にしてくださいね。

お子さまへの上手なマナーの伝え方

お子さまにとって、お出かけはとても楽しいイベントです。

子どもが楽しい時にはしゃいだり落ち着きがなくなるのは当然のことです。

マナーが大切といっても、お子さまの月齢によってできることは限られます。

お子さまの様子をみながら、親子で楽しくマナーを学びましょう。

お子さまにマナーの意味を伝えましょう

「ルール」と「マナー」の違いを知っていますか?

「ルール」とは、社会生活や集団生活の中で絶対に守らなくてはならない約束事です。破ると、ペナルティが与えられます。

「マナー」とは、相手と自分が心地よく過ごすための、思いやりの気持ちや行いのことです。マナーを守らなかったからといって、ペナルティが与えられることはありません。ただ、周りの人と心地よい良い時間を過ごすことができなくなってしまう、ということが起こるかもしれません。

最初に、「マナーとは、みんなが楽しく過ごすために優しい気持ちになること」と、お子さまにお話してみましょう。

「~してはダメ」より「~できるとステキね」

マナーは、周りの人たちと気持ちよく過ごすためのものだというお話をしました。

お子さまにマナーを伝えるときは、「〜してはダメ」という禁止的な言葉を使うよりも、「〜できるとステキね」「〜だとみんな気持ちいいね」など肯定的な言葉を使いましょう。

親子で楽しくマナーのお話ができると、お子さまもマナーを身につけることが楽しくなってきます。

お子さまにとってのお手本はパパとママ

子どもは、生まれたときから一番身近なパパとママの行動や言葉をお手本として、すくすくと成長しています。

マナーのお手本も、もちろんパパとママです。

まずは、パパとママが日常的にマナーを意識して行動しているか、振り返ってみることが大切です。

「マナーを意識しているか、自信がない…」というパパ・ママもいるかもしれませんね。

大丈夫です、気づいたときから始めましょう。

ご家庭内やご近所の方とのごあいさつ、普段のお食事のマナー、気持ちのよい言葉遣いや笑顔など、それほど難しいことはありません。

今日からマナーを意識して、お子さまの前でお手本を見せてあげましょう。

マナーのあるお出かけには前日からの準備がカギ

2・3歳になると、随分大人のお話が分かるようになってきます。

お子さまの年齢に合わせて準備を進めましょう。

前日の準備

お出かけ前日から、お子さまにお出かけについてお話しておくとスムーズです。

お出かけ場所に関連した絵本を読む

たとえば、電車に乗ってお出かけする予定なら、電車の絵本を読んであげましょう。

「電車にはたくさんの人が乗っているね」「たくさんの人が乗ってるとき、走り回ったらみんなどんな気持ちかな?」「たくさんの人がみんな大きな声でお話したらどうなっちゃうかな?」など、お子さまが答えをイメージできるような質問をしてみます。

まずは、お子さまが自分でイメージすることがとても大切です

パパやママは、最初から答えを言わないように気をつけましょう。

お子さまが答えに迷っていたら

「ありさんのお声(小さな声)とぞうさんの声(おおきい声)どっちがいいかな?」など選択方式にしてあげると答えやすくなります。

出先で静かに過ごせるものを準備しておく

2・3歳児は、最初は楽しくていい子にしていても、そのうちにわがままを言ったり騒ぎだしてしまったりするのは想定内でしょう。

いざという時のための、スペシャルな絵本やお菓子などを準備しておきましょう。

新しいおもちゃや大好きなお菓子は、一時的にでもお子さまの関心を引いて、お子さまも静かにしてくれます。

おもちゃは、高価なものでなく100円ショップのおもちゃで十分です。

「静かに遊ぼうね」と声をかけながら、何とか乗り切りましょう。

当日の準備

前日からお出かけについてお子さまと楽しくお話をしていれば、お子さまの気持ちは安定しています。

パパ・ママは「お子さまがマナーが出来たらほめてあげよう」程度のリラックスした気持ちでお出かけしましょう。

「これから電車に乗るよ。きのう一緒に絵本読んだね」

と楽しく会話しながら

「電車にたくさん人が乗っているかな?ありさんのお声とぞうさんのお声どっちがいいんだっけ?」

などとさりげなく昨日お話した内容をくり返してみると効果的です。

歩道でのマナー

お家から一歩出たら車やバイクなど、危険な乗り物がたくさん走っていることを伝えましょう。

また、ご近所の方とのあいさつは、お互いが笑顔になれるステキなマナーだと伝えましょう

パパやママと手をつないで歩く

まずは、「お外を歩くときは、手をつなごうね」というお約束をします。

これは、マナーというよりもケガや命にかかわるルールになります。

子どもは、興味のあるものが目に入ると、大人も止められないほどの速さで走り出すことがあります。

「手をつなぐ」というお約束は、道路は危険であるということをきちんと説明して、習慣化できるようにすることをおすすめします。

知っている人にはあいさつをする

「あいさつ」などのマナーは口で伝えるよりも、パパ・ママが日々実践していることでお子さまに身につくマナーです。

ご家庭でのあいさつを基本として、外でご近所の知り合いに会ったら「こんにちは」と笑顔でごあいさつします。

パパ・ママの笑顔でのあいさつをお手本として、お子さまはマネをするようになるでしょう。

公共機関の乗り物でのマナー

2・3歳児になると、ベビーカーは使うけれど電車やバスの席に座りたがるお子さまも多いと思います。

まだまだ、マナーをきちんと守れる月齢ではありませんが、小さい時から少しづつ慣れていくことは大切です。

お膝にのせてあげたり、窓の外を眺めたりして静かに過ごせるようにしましょう。

シートに座って窓の外を見るときは「お席が汚れるから、靴は脱ごうね」と伝えましょう。

何かをするときに、なぜそうするのかという理由をきちんと伝えることは大切です

小さいお子さまでも、くり返し伝えることで、必ず理解して自分で行うようになるからです。

スーパーやショッピングモールなどの店内でのマナー

小さなお子さまにとって、スーパーやショッピングモールはとても好奇心が刺激される場所です。

色々なものに手を伸ばして触って確認したり、広々とした通路を駆け回ったりすることでしょう。

「マナーのあるお出かけには前日からの準備がカギ」の章でもお伝えした通り、お子さまとお出かけ場所について色々と話しておくことは大切です。

まだ難しそうだと判断したら、無理せずベビーカーでお出かけしましょう。

ベビーカーで店内を回りつつ、「お店のものは、触って汚しちゃうとお店の人が困ってしまうね」など、会話の中で少しずつマナーを伝えていきます。

レストランなどの飲食店でのマナー

レストランでは、キッズメニューやお子さま用の椅子があるお店を選ぶことをお勧めします。

パパ・ママは、メニューに悩んだりお膝にのせて食事をしたり、という煩わしさを避けることができるからです。

そして何より、お子さまにとって月齢に合ったお料理や椅子があることで、楽しく過ごすことができます。

パパ・ママが、店員さんがお料理を持ってきてくれた時に「ありがとう」を伝えたり、周りのお客様に迷惑にならないような話し声や振る舞いをすることは、とても大切です。

お子さまは、パパ・ママのマナーをお手本にして、マネをするからです。

まとめ

今回は、小さなお子さまとのお出かけで、外出先でのマナーの伝え方やお出かけ前の準備、シーン別のマナーをお伝えしました。

2・3歳児という月齢では、まだまだ本格的なマナーは難しいでしょう。

しかし、お子さまはパパ・ママのご家庭での日常的なごあいさつや言葉遣い、食べ方などのマナーを、しっかりお手本として頭にインプットしています。

外出先のマナーは、無理なく少しずつ出来るようにお声がけをしてあげてください。

「マナーとは、みんなが楽しく過ごすために優しい気持ちになること」

という通り、親子で楽しくマナーレッスンをしてみましょう。

きっとお子さまは、ステキなマナーを身につけて成長することでしょうね。

この記事を書いた人

五島 由紀子
保育・教育関係に携わって15年以上。保育園施設の管理職を経て、2022年よりフリーランス保育士として活動開始。保育士免許・幼稚園教諭二種免許・キッズマナー講師資格取得。現在は、1人のお子さまへ細やかな保育を行いたいと感じ、ポピンズナニーとして保育に携わっております。趣味はベリーダンス。子育てカウンセラー資格取得に向けて勉強中。

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