ナニーが教える!年齢別「おすすめ絵本」
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お子様に絵本の読み聞かせをしていますか?ついつい「スマホ育児」に陥ってはいないでしょうか。家事などで手が離せない時に動画を見せればお子様は集中してくれるためとても助けになるものの、世界保健機関(WHO)も、2歳まではデジタル機器の利用は推奨されない、2~5歳まではデジタル機器の使用時間は1時間以内とし、より少ない方が好ましいと提言しています。
ポピンズのナニーはお世話中、テレビもスマホも使用せず、お子様の発達や感性を育むお世話をしています。さまざまな遊びの提案をさせていただく中、保護者様からもお子様からも根強い人気があるのが絵本の読み聞かせです。
お子さまはパパ・ママに絵本を読んでもらうことで言葉を覚え、語彙を増やすだけでなく、絵本を通して交わす親密なやりとりが親子の絆を深めます。ぜひ、ご家庭でも絵本の読み聞かせを楽しんでいただきたいのですが、「絵本の読み聞かせ」をしている親御さんの7割が絵本の読み聞かせに難しさや疲れを感じたり、絵本の用意や使い方について悩みを抱えたりしているといわれています。
ナニーとしてお伺いする時も「絵本の読み方がわからない」「絵本に興味を持ってくれなくて困る」というお母様からのお悩みが多いです。
でも、諦めないで!年齢に合った絵本選びと読み方のコツをつかめば、お子様は絵本が大好きになります。そしてお気に入りの一冊が見つかれば何度も繰り返し「読んで!」と言い、お子様が大人になった時に想い出の絵本となるのです。
何人ものお子様とご一緒してきたナニーが、お子様に人気の春のおすすめ絵本を年齢別にご紹介します。
0歳児におすすめの絵本
個人差はありますが、生後10ヶ月くらいから、ママやパパの言葉を聞きながら絵本を楽しむことが出来るようになります。無理に始めから終わりまで読まなくても大丈夫。途中で飽きても、焦らずゆったりとした気持ちで読みましょう。
「くだもの」 平山和子/作 福音堂書店
美味しそうな果物が次々に登場します。赤ちゃんは絵の迫力に釘付けです。

「ぴょーん」 まつおかたつひで/作.絵 ポプラ社
ページをめくった瞬間、生き物が「ぴょーん」と飛び上がります。小さな本ですが縦に開いた時の「ぴょーん」は躍動感を楽しめます。
「くっついた」 三浦太郎/作 こぐま社
金魚さん、ゾウさん、あひるさんが、くっつきます。最後はパパとママと赤ちゃんでお顔をくっつけて親子のコミュニケーションを楽しめます。
1歳児におすすめの絵本
1歳を過ぎると、さまざまな形の違いを認識し始めます。言葉も大きく発達する時期ですので簡単な言葉も話し始めます。真似も上手になるので、親子で一緒に簡単な動作をするのも楽しいでしょう。歯磨き絵本も歯磨きを嫌がるお子様には効果があります!
「がたん ごとん がたんごとん」 安西水丸/作 福音館書店
走る汽車に乗せてもらうのはコップとスプーン、哺乳瓶、りんごとバナナなど赤ちゃんに馴染みの物ばかり。どんどんお客さんが増えていく汽車に「次は何が来るかな?」とワクワクするような声掛けをしながら読みましょう。
「おべんとう」 小西英子/作 福音館書店
お弁当が出来るまでの作り方を見ながら食に対する興味もふくらみます。。お子様はピクニックが大好きです。お家でピクニックシートを敷いてお弁当を食べても喜ぶので、いつもの食事の時間を楽しく演出してはいかがでしょうか。

「ノンタン はみがき はー みー」 キヨノサチコ/作.絵 偕成社
うさぎさん、たぬきさん、ぶたさん、くまさんと一緒に楽しく歯磨きして、みんなでピカピカの歯に!歯磨きは楽しいと思える絵本です。

2歳児におすすめの絵本
2歳になると好奇心旺盛になり、さまざまなものに興味を持ち始めます。日常生活に寄り添った内容や、子どもの好きなものが題材になっている絵本に興味が湧きます。簡単なストーリーがあり、リズムよく読めるものも良いでしょう。また、簡単な仕掛けなどがあり、楽しみながら読み進められる絵本もおすすめです。
「どんないろがすき」 100%ORANGE/絵 フレーベル館
クレヨンでお絵描きも出来るようになり、色への興味も出てくる2歳。童謡「どんないろがすき」のリズムに合わせて歌いながら読みましょう。お子様に「何色が好き?」「その色にはどんな物があるかな?」と話を発展させて楽しみましょう。
「はらぺこあおむし」 エリック•カール/作 もりひさし/訳
絵本に穴があいた仕掛けのページがあります。お子様が指を入れたり、めくったりと絵本に親しむきっかけにもなります。エリック•カールならではの色彩の美しさでキャラクターを生き生きと輝かせています。

「ごめんやさい」 わたなべあや/作 ひかりのくに
なすびちゃんが間違って、だいこんちゃんの帽子を被っちゃった!こんなとき…怒られないかな?傷ついちゃったかな?「ごめんなさい」と言うのは勇気がいることです。でも「ごめんなさい」は仲直り出来る魔法の言葉。失敗は誰にだってあるもの。その事に気づかせてくれる楽しくて優しい絵本です。
3歳児におすすめの絵本
言葉が豊かになり、好奇心や知識欲強くなり「なんで?」「どうして?」が増えてきます。保育園や幼稚園に通うようになり人間関係も広がり、感情や表現が少しずつ複雑になっていくこの頃だからこそ、絵本もストーリーが楽しめるようになります。いよいよ絵本の世界を存分に楽しめる年齢です。
「どうぞのいす」 香山美子/作 ひさかたチャイルド
うさぎさんが作った椅子を巡って次々に繰り広げられる取り替えっこ。「どうぞ」にこめられた優しい心遣いで心が温まります。セリフよりも語りが多いのでリズミカルなテンポで読み進められます。
「わたしのワンピース」 にしまきかやこ/絵•文 こぐま社
空から落ちてきた白い布でワンピースを作って花畑に行くと花模様。雨が降れば水玉模様に!ワンピースに風景が映り変わる面白さに、子どもは喜びます。次は?どうなるの?と気になります。次のワンピースの柄は前ページにヒントがあるので見つけたり、想像する力もつきます。
「しろくまちゃんのほっとけーき」 わかやまけん/作 こぐま社
ママがお料理する姿を真似したり、お手伝いにも興味が出てくる3歳。子どもが好きなホットケーキを題材にした絵本です。ホットケーキが出来る過程、作る楽しさ、フライパンの中の音、食べる嬉しさを表現しています。最後に友だちと分け合って一緒に食べる嬉しさも教えてくれます。
4歳児におすすめの絵本
子どもの好みもはっきりしてきて絵本選びが少し難しくなる頃です。また、この時期の子ども達向けには知育、早期教育を含め、数多くの絵本があり、選ぶのが大変です。
基本は「ものがたり絵本」を中心にお子様と楽しむことがおすすめです。
「ひとまねこざる」 H.Aレイ/文・絵 光吉夏弥/訳
おさるのジョージの登場です。動物園から外の世界へ大冒険。ガラス拭きやペンキ塗りの仕事も体験しますが、他の事が気になって仕方ありません。ジョージみたいに何にでもトライすると毎日とても楽しそうです。
「ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ」工藤ノリコ/作 白泉社
人気の「ノラネコぐんだん」シリーズです。走り出したら止まらない、いたずらっ子のノラネコ達が汽車を舞台に大暴れ!汽車のスピードと共に事態は大変なことに!でも失敗の後には必ず、反省して謝るシーンがこのシリーズにはあります。楽しみながら最後に相手の気持ちを考えるという大切な事を教えてくれます。
「そらまめくんのベッド」 なかやみわ/作 福音館書店
そらまめくんの宝物は、ふわふわのベッド。だから誰にも貸してあげません。ところがそのベッドが突然無くなりピンチに。「貸して」とお願いされた時は断っていたけど今度は自分が逆の立場に。最初は冷ややかだったお豆仲間ですが一緒に探してくれます。「貸して」「だめ」「いいよ」はお友だちと、関わり始める時のはじめの一歩です。
5歳児におすすめの絵本
想像の世界を「ありえない事」だとわかっていても、どこかで信じることが出来る5歳。もしかしたら、絵本の世界へ入り込める深さはこの時期が1番なのかもしれません。ストーリーや絵の魅力に惹かれたり、言葉遊びの面白さに目覚めたり、知らない世界に触れてみたり。ページを開けばいつでもその世界へ行ける喜びを知ります。
「ふたりはともだち」アーノルド•ローベル/作 三木卓/訳
仲良しのがまくんとかえるくんを主人公にしたユーモラスな友情物語です。
大事件が起こるわけではないのですが、日々のささやかな出来事や、気持ちが描かれています。会話の面白さに思わず読みながら笑ってしまいます。季節の香りを感じるような絵も素敵です。

「スイミー」 レオ•レオニ/作 谷川俊太郎/訳 好学社
広い海の中、小さな赤い魚の兄弟達に混ざって、一匹だけ真っ黒な魚がスイミー。ある日、大きなマグロに魚達は飲み込まれます。逃げられたのはスイミーだけ。大きな悲しみの中、暗い海の底を泳ぎ続けます。不安と寂しい気持ちの中で美しい景色や知らなかった生き物達と出会い、スイミーは強くなります。未知なる新しい世界に向かう時に勇気を持つ事の大切さを教えてくれます。
「かぶとむしランドセル」 ふくべあきひろ/作 PHP研究所
みっちゃんは、おじいちゃんから小学校の入学祝いにランドセルを貰います。ランドセルの箱を開けて、おが屑の中から出てきたのは「かぶとむしランドセル」!
かぶとむしランドセルは、「ふふ、わしとおまえで学校の人気者になるぞ」と言うではありませんか。斬新な発想が面白く、歴史的要素もちょっと入ったユーモア溢れる絵本です。
まとめ

絵本には、子どもの成長に役立つ様々な効果があります。絵本を通して想像力を膨らませたり、登場人物と一緒に笑ったりドキドキしたりすることで豊かな感性が育ちます。
私が小学校の読み聞かせボランティアをしていた時も子ども達は目を輝かせて聞いてくれておりました。子どもは本の世界が大好きです。
子どもの発達段階に沿った絵本を選んで、子どもの生きる力を育んでいきましょう。
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この記事を書いた人

- ハタノケイコ
- 大学にて幼児教育を学び幼稚園教諭ニ種取得。卒業後は大手百貨店に就職し接客について学ぶ。児童館での読み聞かせボランティアをきっかけに再び保育の仕事へ。40代でポピンズに入社し様々な保育現場で仕事をしながら保育士資格取得。 10年の経験と自身の子育てから感じた事を記事に書いて発信中。