「保育のインフラ」として注目される居宅保育園の魅力 ~お子さまの成長に寄り添える認可保育の新しい働き方~

待機児童問題が続く都市部で、新しい保育の形として注目されているのが「居宅訪問型保育事業」です。「居宅訪問型保育事業」とは、利用者のご自宅にて認可保育施設と同等の保育を1対1で受けられるサービスです。認可保育園への入園がかなわず、待機児童になってしまった場合や、集団保育よりも1対1の保育を望まれるケースで利用されています。
東京都内で最大規模の居宅訪問型保育事業を展開し、経験豊かなナニー(教育ベビーシッター)によるサービスを提供するポピンズファミリーケア。「保育のインフラ」として、大切な役割を担う「居宅訪問型保育事業」で働く魅力について、居宅保育園運営担当の淺野史子さんにお話を伺いました。
contents
自宅が保育園になる、保育者とお子さま1対1の居宅訪問型保育とは

そもそも居宅訪問型保育事業とはどのようなサービスなのでしょうか
「赤ちゃんを保育園に預けたいけれど、まだ小さいし不安…」「子どもを保育園に預けたいけれど、待機児童になってしまった。預けるところがみつからない…」
居宅訪問型保育事業はそんなママたちの声から生まれた新しい形の認可保育サービスです。2015年4月にスタートした「子ども・子育て支援新制度」の中で正式に認められた事業で、保育者が自宅を訪問してくれます。自宅で認可保育園レベルの保育が受けられること、お子さま一人ひとりの発達段階に合わせた丁寧できめ細やかな保育が受けられることが特徴です。特に授乳期の赤ちゃんは、生活リズムの個人差が大きいのですが、慣れ親しんだご自宅で保育が受けられるので、環境の変化による負担が少ないんです。
1対1だと利用料金が高いのではないでしょうか
基本的には認可保育園と同じ料金体系なので、世帯の収入に応じて保育料が決まります。自治体の助成金や補助金を利用でき、例えば東京都の場合は第2子以降は無料になる多子世帯への支援制度などもあります。
利用時間は、働く保護者様の実情に合わせて月曜から土曜まで、1日最大11時間の利用が可能です。たとえば、朝8時から夕方6時半までなど、フルタイムで働く保護者様にも安心してご利用いただける時間帯で対応可能です。通勤時間が必要な方は、それも考慮して保育時間を設定できますよ。
どんなお子さまが利用できるのでしょうか
生後2ヶ月の赤ちゃんから3歳になるまでのお子さまが対象です。けれども居宅保育を終えた後、保育園に入園できたにもかかわらず「やっぱり自宅での保育がいい」と、戻って来られる保護者様もいらっしゃいます。
居宅訪問型保育は、必ず保護者とは別室で行われます。そのため、在宅勤務のお母様もお子さまのことを近くで感じながらも、安心してお仕事に集中することができます。
ポピンズファミリーケアが提供する居宅保育園の特徴とは

ポピンズ居宅保育園ご入園のお子様には、「本物に触れていただきたい」との思いから、ドイツの老舗メーカーファイバーカステル社のクレヨンをはじめとしたエデュケアセットをお届けします。
一般的なベビーシッターサービスと居宅保育園の違いはなんでしょうか
当社では、居宅訪問型保育事業を独自に「居宅保育園」と呼んでいます。東京都内で最大規模の事業を展開しており、経験豊かなナニーが保育を行います。
一般的なベビーシッターサービスとの大きな違いは、認可保育事業として国や自治体から認められた「保育の質」だと思います。ベビーシッターサービスは、お客様のご要望に応じたお世話が中心ですが、居宅保育園では認可保育園と同じように、専門的な保育計画に基づいてお子さまの成長をサポートしています。「お世話」が中心のベビーシッターとは、この点が異なります。
ポピンズナニーサービスの居宅訪問型保育事業の特徴について教えてください
お子さまの成長に合わせて一人ひとりにしっかり向き合いながら、成長に寄り添える点が特徴ですね。天気の良い日にはお子さまと徒歩15分圏内の公園や図書館にお散歩に出かけたり、季節を感じる活動も取り入れたりします。
当社では、定められた保育のメニューに加えて、毎月季節に応じたテーマで制作活動や戸外活動を行うなど、教育と保育を組み合わせた独自の「エデュケア」を行っています。
「エデュケア」について詳しく教えていただけますか
「エデュケア」とは、教育(エデュケーション)と保育(ケア)を組み合わせた言葉です。お子さまの「8つの知力」を育むことを目指し、様々な分野からお子さまの可能性を伸ばすことに取り組んでいます。「8つの知力」とは、言語、音楽、論理数学、空間構成、身体運動、自然科学、社会性、自己受容で、「エデュケア」のもととなる考え方です。「ポピンズ居宅保育園」では手形アートを作ったり、お散歩で季節の自然に触れたりと、お子さまの情操や知性を育てることに取り組んでいます。
保育のプロフェッショナルとして働きやすいポピンズナニーサービスの居宅事業

居宅保育園の仕事をするためには、保育士の資格取得が必要ではないのでしょうか
東京都居宅訪問型保育基礎研修を修了された方か、ポピンズ独自の「ポピンズ居宅訪問型保育基礎研修」を修了された方であれば、どなたでも居宅保育園で働くことができます。
「ポピンズ居宅訪問型保育基礎研修」は東京都の居宅訪問型保育基礎研修と同等の資格として認定されています。保育士資格をお持ちでない方でも、これらの研修を受講することで、保育のプロフェッショナルとして活躍できる仕組みが整っているんです。
困ったとき、悩んだときのサポート体制について教えてください
充実したサポート体制も当社の大きな特徴です。各ご家庭には担任の保育者としてナニーが配置され、毎月保護者様と面談を行って、お子さまの成長や気になることについて丁寧に話し合います。また、ナニー同士のチーム制を採用しており、ベテランのナニーがメンターとして若手をサポートし、保育の品質を常に高い水準で保っています。
定期的な研修では、最新の保育理論や実践方法を学ぶだけでなく、ナニー同士の情報交換も行います。孤立しがちな1対1の保育でも、チームとしての支え合いを大切にしています。ナニーが悩みを抱え込まないよう、メンタルケアにも力を入れているんです。
さらに、お子さまの体調不良や緊急時には、本部のコーディネーターが迅速に対応します。保護者様とナニーの間に入って適切な判断を行うなど、安全面でもしっかりとしたバックアップ体制を整えています。
居宅保育園で働く喜びと魅力について教えてください
一番はお子さまの成長に寄り添い、ご家族と成長の喜びを共有できることだと思います。
なかには0歳から幼稚園入園までの長期間、同じナニーが担当することもあります。長い時間お子さまに寄り添うので、本当に家族のような絆が育まれています。卒園時には感極まって保護者様もナニーも涙する場面が多いんですよ。
また、お子さまの成長の記録は「ポピンズメモリー」に丁寧につづられます。このツールにはその日の活動内容だけでなく、お子さまの反応や新しい発見、成長の喜びなども詳しく記録されるので、保育の質を高めるツールであるだけでなく、卒園後は大切な思い出アルバムにもなります。
実際に保護者の方からは「最初は居宅保育を利用するか悩みましたが、素敵なナニーさんに出会えて本当に幸せです」「認可保育園に入園できましたが、やっぱり居宅保育がよくて戻ってきました」など、うれしい声をたくさんいただいています。
経験を活かして子育て支援の未来をつくる居宅保育園の仕事

居宅保育園ではどのような方が働いているのでしょうか
当社の居宅保育園のサービスは、保育園の事業として認可されているため、処遇や待遇面も充実しています。また、2ヶ月先までの仕事が確定するので、安定した収入を得られます。
当社の居宅保育園では保育士の資格をお持ちの方はもちろん、東京都居宅基礎研修またはポピンズ居宅基礎研修のいずれかを修了された方であれば、どなたでも働けます。実際に年齢制限もなく、20代から子育て経験豊富なシニアの方まで、幅広い年代の方が活躍されています。在宅勤務の広がりや働き方の多様化に伴って、従来の保育園とは異なる新しい保育の形として注目を集めています。
居宅保育園でのお仕事を考えている方へメッセージをお願いします
居宅保育園は「保育のインフラ」だと思います。特に月齢の低いお子さまの保育ニーズに応えられる貴重な受け皿として、ますます必要とされていくと思います。
現在、東京都内の8区で展開していますが、今後はさらなる地域展開も期待されています。サービス拡大に向けて、質の高い保育者の確保と育成が重要な課題です。そのため、研修制度の充実や、保育者が長く活躍できる環境づくりにも力を入れています。
居宅保育園での保育は、お子さまの成長をずっと見守ることができ、ご家族にとって第二の家族のような存在になれる、とてもやりがいのある仕事です。私たちは皆様のキャリアアップもしっかりとサポートしていきます。子育て支援の未来を一緒につくっていきませんか?
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この記事を書いた人

- 蜂巣 稔
- ビジネスライター・ブックライター。葉山ウインズ合同会社代表。外資系IT、日本コカ・コーラを経て独立起業。企業取材・インタビューを中心に活動中。宣伝会議 編集・ライター養成講座、上阪徹のブックライター塾を卒業。息子が8歳の時からシングルファーザーとして子育て。中学受験も経験。子育てとフルタイムの仕事の両立に悩んだことも。