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スーパーナニーに聞く、こんなときどうする?②お子様が食事をなかなか召し上がらないときの関わり方

プロのナニーが現場でしばしば出会う 「困った場面」 を取り上げ、「こんなとき、どうする?」 という疑問にお答えしていくシリーズ。第2回は、「保護者さまがご用意くださったお食事を、お子様がなかなか召し上がらないとき」の関わりについて、私が日頃心がけていることをお話しします。

まず知ることから始める

――お子様の食事スタイルを理解する

食事の時間は、栄養をとるだけでなく、安心や楽しさを感じる大切なひとときです。
だからこそ、「食べていただくこと」と同時に、「心地よい時間にすること」を大切にしています。

まず、私が最初に行うのは、保護者さまから普段のご様子を丁寧に伺うことです。どのくらいの量を召し上がっているのか、どのように食べ進めるのか、どれくらい時間がかかるのか。どの程度の介助が必要か、そして「どのくらい食べてほしいとお考えか」というご希望も含めて確認いたします。


お子様の食事は一人ひとりまったく異なりますので、その子に合った関わりを見つけるための大切な土台になります。

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食べたくなる準備を整える

――空腹と参加で食欲を引き出す

次に大切なのは、「おなかが空いている状態をつくること」です。どんなに工夫をしても、空腹でなければ食は進みません。食事までの時間の過ごし方を少し意識するだけで、変化が見られることもあります。外遊びで身体を動かしたり、指先を使う遊びや考える遊びを取り入れたりすることで、自然と食欲が高まっていきます

お食事の準備の時間にも、できることがあります。保護者さまがご用意くださったお食事を温め直して配膳することが多いのですが、その際、私は「丁寧に盛り付けること」を意識しています。器の配置や見た目を少し整えるだけでも、「おいしそう」という気持ちが引き出されます。

また、年齢にもよりますが、「お手伝い」をお願いするのもとても効果的です。スプーンやフォークを並べてもらったり、簡単な食材に触れていただいたりすることで、「自分も関わった食事」という特別感が生まれます。もちろん安全には十分配慮しながら、無理のない範囲で取り入れています。

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「好き」を活かした工夫

――食事を楽しい時間に変えるアイデア

そして、お食事の時間は、できるだけゆったりと、楽しい雰囲気で進めるようにしています。離乳食や幼児食のお子様であれば、「アーン」「おいしいね」「モグモグできているね」と優しく声をかけながら進めます。ご自身で召し上がれるお子様であれば、私も一緒にいただくことがあります。「一緒に食べるとおいしい」という感覚は、食事への前向きな気持ちを育ててくれると感じています。

ここで、ひとつ印象に残っているエピソードをご紹介します。
お話やクイズが大好きな4歳の女の子でした。好き嫌いはないのですが、途中で食べることに飽きてしまい、席を立ったり、早くデザートを食べたがったりすることが増えていました。

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そこで私は、そのお子様の「好き」を活かしてみようと考え、大好きなクイズを食事に取り入れてみました。
「次に〇〇ちゃんが食べるものは、『に』で始まって『ん』で終わるものです。何でしょう?」とお声がけすると、「にんじん!」と笑顔で答えながら、パクッと召し上がってくださいます。

これがとても楽しかったようで、やがてお子様の方から「次は何でしょうか?」とクイズを出してくださるようになりました。「お魚?」「正解です」といったやりとりをしながら、自然とお食事が進んでいきました。

もちろん、いつも同じようにうまくいくわけではありませんが、「その子の好きなこと」を少し取り入れるだけで、食事の時間がぐっと前向きなものになることを実感した出来事でした。

ほかにも、「はたらく車」が大好きなお子様には、「ショベルカーでお口に運びますよー」 「次は何がいいかな?」とお声がけし、「クレーン車!」と答えてくださると、

「ではクレーン車がおいしいご飯を運びますよー」とやりとりをしながら、遊びの延長のような感覚で楽しく召し上がっていただくことがあります。

また、プリンセスが大好きなお子様には、「とってもお行儀よく食べられるのね。きっと舞踏会に行かれるわね」とお伝えすると、うれしそうに背筋を伸ばし、少し誇らしげな表情で食事を続けてくださることもありました。

このように、お子様が夢中になっていることや憧れている世界を食事の時間にそっと取り入れることで、「食べなさい」という働きかけではなく、「楽しいから食べたい」という自然な気持ちにつながることがあります。

いちばん大切なのは、向き合う姿勢

――焦らず、楽しく、安心できる食事時間へ

さまざまな工夫はありますが、私が大切にしているのは、「ゆったりとした気持ちで向き合うこと」です。食事が進まないと、つい焦る気持ちが出てしまうこともありますが、その空気はお子様にも伝わります。だからこそ、穏やかに、楽しい雰囲気を保つことを意識しています。同時に、安全面への配慮も忘れてはなりません。

そして、食事が終わったときには、「きれいに食べられたのね、お母様もきっと喜ばれるわね」とお伝えするようにしています。その言葉に、お子様が誇らしそうに笑ってくださる瞬間は、何よりもうれしいひとときです。今回ご紹介した方法も、あくまで一例です。お子様の個性やご家庭の方針によって、合う関わり方はさまざまです。「こんな工夫もあるのだな」と、皆さまの引き出しのひとつとしてお役立ていただけましたら幸いです。

今後も、日々の現場からの気づきを、やさしくお届けしてまいります。このシリーズを通して、ナニーという仕事の魅力を感じていただけましたら幸いです。ご興味のある方はぜひこちらをご覧ください→

この記事を書いた人

ポピンズはなこ
現役のスーパーナニーとして、日々さまざまなお子様とご家庭に寄り添っています。 3人の子どもを育てあげ、子育てがひと段落した頃、「今度は自分の好きなことを仕事にしたい」とナニーの道へ。 より深くお子様と関わるために保育士資格も取得しました。 お子様の笑顔に励まされながら、今日も心をこめてナニーのお仕事に向き合っています。

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