ナニー・ベビーシッターなど保育業界を目指す人のための情報メディア

NannyMedia

「小さなハミングが教えてくれた、幼心に息づくお世話の記憶」—ナニーだから出会えた特別なストーリー『Nanny Thank you book』掲載エピソードより

2026.08.28
「小さなハミングが教えてくれた、幼心に息づくお世話の記憶」—ナニーだから出会えた特別なストーリー

ポピンズは今年、創業39年を迎えました。今日まで歩んでこられたのもナニーの皆さん、お一人おひとりのご尽力のおかげです。この「39(サンキュー)イヤー」の節目に、日頃の感謝の気持ちを込めて記念冊子『Nanny thank you book』を制作いたしました

『Nanny thank you book』について詳しくはこちらをご覧ください→


制作にあたり、全ナニーさんにアンケートを実施したところ、お子さまとのかけがえのない思い出やお仕事への思いが数多く寄せられました。今回はその中から、特に印象深いエピソードを教えてくださったTさんにインタビュー。お子さまの「楽しい!」に徹底的に向き合うハッピーなお世話の秘訣や、ナニーだからこそ出会える素敵なドラマを語っていただきました。

子育て経験を仕事に活かしたくて、ナニーデビュー

―3年目を迎えて、ナニーのお仕事はいかがですか?

お子さま達が可愛くて、毎日が楽しくて仕方ないです。ただ、約2年間定例でおうかがいしているお嬢さまが幼稚園入園に伴い来年3月でお世話が終了してしまうんです。そのことを考えると今から寂しくてたまらなくて…(涙を浮かべるTさん)。お別れの日から逆算しながら、季節行事を反映した遊びや、入園を見据えた準備としてお伝えしたいことを一つ一つ丁寧にお世話に取り入れて過ごしているところです。

―ナニーを志したきっかけを教えてください

私の母と祖母が保育に携わる仕事をしており、実家でお子さまを預かることもありました。私も一緒に遊んだりして、「お子さまのお世話」が身近な環境で育ったんです。妹は保育士になりましたが、私は異業種に進みました。けれど、私自身が出産と育児を経験し、子どもの成長とともに「さあ、また何か仕事を‥」と考えた時に、子育ての経験が新たな強みとして加わって、やはり「子どもに携わる仕事がしたい」と。母からも「こんなに楽しい仕事はないわよ」と言われることも多く、やってみようと思いました。

―実際、ナニーになってみていかがでしたか?

もう、毎日が最高に楽しい!それに尽きます。お子さまたちが可愛くて可愛くて、もう本当に可愛くて(笑)。ナニーになってから3年の間、お子さまに対してネガティブに心がざわついたことは一度もありません。私生活では、5歳の息子に対して頭に血が上って大きな声を出すこともありますが、ナニーの仕事と自分の育児は全く別物です。一方、お母様とのコミュニケーションは「あの一言は余計だったかな」「もっとこういう風にお伝えすれば不安を取り除いて差し上げられたかな」などと反省することも多く、まだまだ課題があります。

時給2,800円も実現可能!ナニーの仕事ご興味のある方はこちら→

「楽しくなかったお世話が1回もないんです。可愛いお子さまたちのおかげです」と語るTさん

どんなお世話も絶対に“楽しい”で終わりたいから…最大の “イヤイヤ”を克服した方法

―ナニーのお仕事は最初からスムーズでしたか?

いいえ、スムーズではなかったと思います。最初は送迎のお仕事から始めました。幼稚園のお迎えから習い事へのお届けという流れだったのですが、習い事に行きたくないお子様もいらっしゃいます。走って逃げようとしたり、タクシーに乗りたくないと暴れたり。「困ったな…」と思うことは結構ありました。しかし、最大の”イヤイヤ”を初期に経験したことで、今ではちょっとくらいのぐずりでは「可愛いなあ」と思える余裕があります。

―その難しい状況をどうやって乗り越えましたか?

お母さまとの事前連絡や他のナニーさんからの引継ぎなどで、お子さまが興味をお持ちのことを把握して、移動時間に楽しみとして取り入れていました。例えば虫がお好きだったらお世話前に虫の知識をインプットして、クイズを用意します。「これ知ってる?」と出題して、正解したら「すごいね!次はもっと難しいよ」なんて言いながら。お子さまの気分が乗って来ると「Tさん、これ知ってる?」と逆にクイズを出してくれることもありました。

ナニーとして働いてみませんか?詳しくはこちら

―お話を伺うだけで、楽しそうな送迎の様子が目に浮かびます。お世話をする上で大切にしていることはありますか?

私の中で、「どんなお世話も絶対に“楽しい”で終わりたい」という強い思いがあります。送迎の際、無事に送り届けられたとしてもお子さまが退屈したのであれば自分自身を許せない。お子さまと一緒に「あははは!」と笑いながら「あれ、もう着いたね!」となるようにするための策でいつも頭の中はいっぱいです。楽しく終われて、お子さまが笑顔で「またね」「送迎は次もTさんがいいな」なんて言ってくれることがお仕事へのモチベーションにもなっています。

幼い心に残る「お世話の記憶」が教えてくれたこと

―お仕事を通じて特に印象的だった出来事はありますか?

冒頭にお話した、ナニーデビュー当時から現在に至るまでお世話をしているお嬢さまとのエピソードです。出会った当時はちょうど人見知りが激しい生後7カ月の頃でした。よく泣くお子さまだったので抱いてお散歩に連れ出して、ミルクの時間はおうちに戻って、また泣かれるからお散歩に行って…という日々。お歌がとてもお好きだったので抱っこしながらいろいろなお歌を歌いました。ただ、生活リズムのルーティーンを意識していたため、寝かしつけの時だけは「にじ」を歌うことに決めていました。

♪ にじが にじが そらにかかって 
きみの きみの きぶんもはれて
きっと あしたは いいてんき ♪

それからしばらくして、1歳10カ月くらいの時だったでしょうか。
お人形を使ってごっこ遊びが始まりました。お嬢さまがお人形を寝かしつけながらハミングを始めたんです。そのメロディーがなんと「にじ」だったんです! お昼寝をしなくなって久しい時期だったので、「覚えてくれていたんだ!」と感激しました。

この出来事は大変嬉しくもあり、ナニーとして自信にもつながりましたが、同時に幼くてもお世話の記憶が残ることを痛感して、とても気が引き締まる思いもありました。言葉づかいなども含めて、私の言動が先々お子様の中に残っていくと考えると、改めて責任の大きさを感じながら日々お仕事をしています

―今後の目標や、お世話の中でやってみたいことを教えてください

前述のお嬢さまが来春、幼稚園入園を控えていらっしゃるので、新生活をスムーズに始められるような準備をお世話に取り入れてサポートしていきたいと考えています。

あとは、おもちゃの手作りをもっとしていきたいですね。以前、お正月遊び用に福笑いを作ってお持ちしたら、お子さまだけでなくお母様が思いのほか喜んでくださって。型はめパズルに性質が近く、お母様がお子さまにさせたがっていらっしゃるワークのような要素があるということで、ずっと保管してくださっているんです。それで、もっと作ってお持ちしたい!と企んでいるところです(笑)。お子様の喜ぶ顔を想像しながら、あれこれ工夫して作っている時はとても幸せです。でも、お気に召さない可能性も考慮して、お母さまには「捨ててもらって構いませんからね」とはお伝えしています。

準備をしてお世話に入ると、ナニーは唯一無二の「楽しい仕事」!

―“楽しいお世話”を支える七つ道具があれば、少し見せて頂けますか?

保育士だった母から譲り受けた枝豆タープの猫のぬいぐるみはお子さまに大人気。初対面の挨拶時にこれを取り出すと、人見知りされるお子さまも「ニャンニャンだ!」と笑顔になってくださいます。ぬいぐるみと袋がタープでしっかりと縫い付けてあるから、誤飲の心配もありません。チャックの開け閉めの練習もできるため、エデュケアとしても重宝するアイテムです。

目玉のシール(左奥)は貼り付けるだけで何でも愛嬌のあるお顔に仕上がります。可愛らしいスタンプやカラフルなスタンプ台(右奥)は、宿題が完了した時などに使用しています。アイスクリームの棒にお寿司のシールを貼って手作りした絵合わせ(手前)は大人でも意外と難しいです。

※お子さまのお口に入るサイズのものをお持ちする際には、あらかじめ、保護者様にご相談の上、十分な注意を払いましょう。

―最後に、ナニーとはTさんにとってどのような仕事でしょうか。

「楽しいしかない仕事」です。忘れていた子ども心を思い出し、日々の楽しみが増える仕事です。お子さまのおかげで、今もダンゴムシ1匹にテンションが上がる毎日です。「こんな楽しい仕事、他にないよ」と話していた母の言葉は本当だったなと思っています。

インタビュー後記

インタビュー前から、お子様への思いが溢れて感極まっていたTさん。天性の愛情深さに加えて、お子様を全力で楽しませようとする高いプロ意識と、多彩なアイデアから生まれるお世話の工夫が印象的でした。入念な準備があるからこそ、「楽しいしかない!」仕事になるのですね。

あなたも、ナニーのお仕事を始めてみませんか?ご興味のある方はぜひこちらをご覧ください→

この記事を書いた人

吉尾夏紀
新聞社(記者職)、広告代理店勤務を経て「もの書き屋 きりんとバオバブ」として独立。 乳幼児3人を育てるシングルマザー。育児における座右の銘は「センス・オブ・ワンダー を探して」。2025年4~9月、国の居宅訪問型保育事業としてポピンズナニーサービスを利用

Related article

閉じる

教育ベビーシッター ナニー にあなたもなりませんか?

詳しくはこちら